賃貸中の不動産をそのままの状態で売却する「オーナーチェンジ物件」。サブリース契約における注意喚起は数多く見られますが、「一般の管理委託だから大丈夫」と思い込んでいないでしょうか。
実は、サブリース契約でなくとも、売却時に思わぬトラブルに繋がる"落とし穴"が存在します。
今回はらくだ不動産株式会社の不動産エージェント、村田洋一さんと佐藤健斗さんが、オーナーチェンジ物件を売却する前に必ず確認すべき3つの重要ポイントを解説します。

■ポイント①:入居者との「賃貸借契約書」、内容は把握できていますか?
まず基本となるのが、現在入居している方と交わしている「賃貸借契約書」の内容確認です。
佐藤さんは「どのような条件で貸しているのかを正確に把握することが第一歩です」と語ります。
【確認すべき主な項目】
•契約形態:普通借家契約か、定期借家契約か
•賃料・敷金:金額はいくらか、敷金は預かっているか
•更新料:更新料の取り決めはあるか
「親の代から口約束で貸していたため契約書が存在しない、というケースも珍しくありません。また、前のオーナーから物件を引き継いだ際、契約書の名義が以前のオーナーのまま、ということもよくあります」(佐藤さん)

特に見落としがちなのが「敷金」の扱いです。契約書上に記載がある場合、売却時には次の買主へ敷金を引き継ぐ(売買代金から相殺する)必要があります。契約内容を正確に把握し、整理しておくことが極めて重要です。

■ポイント②:「管理委託契約書」に潜む、高額な解約金のワナ
ご自身で管理せず、管理会社に委託している場合は「管理委託契約書」の確認が必須です。

「最近、オーナー様にとって一方的に不利な内容の管理契約が増えている」(村田さん)

サブリース契約が借地借家法で手厚く保護されるのに対し、管理委託契約はあくまで民法上の契約です。そのため、契約書に記載された内容が絶対となり、たとえそれが一般的な慣行から外れていても有効になってしまうリスクがあります。
「特に注意すべきは『解約条項』です。解約3ヶ月前の予告といった一般的な内容なら問題ありませんが、中には高額な違約金が設定されているケースがあります。最近では、『解約時は賃料の6ヶ月分を支払う』といった、驚くような契約も実際にありました」(佐藤さん)

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