【国土交通省】2年ぶりのトップ会談も 平行線が続くリニア建設
突然発表されたトップ会談に、一部では「何らかの進展があるかもしれない」といった見方もささやかれた。しかし、JR東海の広報担当者は、同社から申し入れたことを明らかにした上で、「何かを合意したりするというより、意見交換の場になる」と説明していた。
会談は非公開で行われ、終了後に川勝、金子両氏がそれぞれ記者団の取材に応じた。川勝氏は会談後、記者団に「現在の議論をやっていく姿勢を伝えた」と述べ、国土交通省の有識者会議などの場でリニア工事に伴う水資源の保護策などの議論を継続する考えを表明。結局、議論は平行線を辿り、静岡工区の着工に向けた進展はなかった。
ある国交省幹部は今回のトップ会談について、「(開催日の)前日に知った」と驚いた様子。ただ最近、川勝氏が記者会見などで、神奈川―山梨間を先行して運行を始める「部分開業」を求めていることに着目し、「JR東海が、三大都市圏をつなぐリニアの部分開業は絶対にできないことを明確に伝えるのが会談の狙いだったのでは」と推測していた。
また、工事に伴う生態系への影響などについて議論する省の有識者会議も続いており、関係者へのヒアリングを行っている。今後、委員による現地視察も実施した上で論点を整理する考えだ。静岡工区を巡っては、大井川の水資源などへの影響を懸念する県が着工を認めておらず、JR東海が目指す品川─名古屋間の27年開業は困難な情勢となっている。
【政界】日中国交正常化50年に複雑化する国際情勢 問われる岸田首相の「したたか外交」
