※この記事は2021年10月29日にBLOGOSで公開されたものです

「『メンタルが安定しない人』が言いがちな言葉4つ」という記事がありました。
https://toyokeizai.net/articles/-/455874

メンタルが安定しない人は無意識のうちに自分を下げる言葉を発していますよ。メンタルを安定に導くための上手な言葉遣いを紹介します!といった内容です。

自分も当てはまるかも? そう思ったあなた、是非一度読んでみてください。

僕もメンタルをやられていると肌荒れがヒドくなり、どんどん疲弊していく負のスパイラルに陥っていましたが、メンタルと向き合うのが難しい場合は、とりあえず肌荒れを治す事に集中しました。その後、肌が綺麗になったらメンタルも安定して、とても人生が明るくなった記憶があります。

問題になっている部分に直接向き合うよりも、その要因になっている他の部分に着目する方が良いというのは、他の事にも当てはまる気がするので、言葉遣いから変えていくという方法はとても参考になる気がします。

「つまらないものですが…」と自分を下げてしまう国民性

つい自分を下げる言葉を言ってしまう。

これって、「つまらないものですが…」と一言添えて手土産を渡す文化が日本に根付いているからなんですかね。

本来の意味としては、「一生懸命選んだ品ですが、立派なあなたを前にすると贈り物もつまらないものに見えてしまう」という謙虚で素敵な言葉なんですが、「つまらないもの」と声にする事で、自分もつまらない人間なんで…。と錯覚してしまいそうです。

謙虚さと自分を下げる事を取り違えやすくなっているのかも知れません。

最近は「心ばかりですが…」と添える人も増えているそうです。

たしかに、自分を下げる言葉って言いがちですよね。

ラジオでも自分を下げる事で笑いが起きたり、共感を得たりします。一時的に楽しいんですよ。でもほどほどにしないと、自分も成長しない気がします。

下げるという意味でも下ネタはほどほどにですね。

要はメンタルが安定しない、なんとかしたい!と思ったら、まずは自分が発する言葉を下げる言葉から上げる言葉に変化させていけば、全てが好転していくという事。

自己肯定感(以後JKK)を高める作業をすれば良いという事になります。

自己肯定感は自分の物差しでしか測れない

JKK、あなたは高いですか?低いですか?

僕が知る限り、JKKという観点では、

「我が生涯に一片の悔いなし!」

北斗の拳のキャラクター、ラオウの人生こそが頂点ではないでしょうか。

究極ですよね。ケンシロウの方が人気はあったかも知れませんが、自己肯定感の高さでいうとこれ以上はないと思います。憧れます。

僕は自分が死ぬ間際、自分の人生は満足出来たと思える人生だったと言えるような、まさにラオウの様に一片の悔いなく死んでいく事が目標なのです。

ですから、いつ死んでも良い様に、より自己肯定感を高めるための日常を歩んでいます。

ちなみにこのJKKを高める方法はめっちゃ簡単です。

JKKほど、この社会の中で得る事が簡単なものは他にないのではないでしょうか。

もっとも得る事が簡単なのが自己肯定感なのであります。

なぜならば他人は関係ないから。

自分の物差しでしかJKKは測れないのです。自分がそう思えたら達成なので、誰でも出来るのです。

ちなみに僕はJKKはある方だと思います。ストレスで十円ハゲが何回か出来た事がありますが本当にそう思います。

そんな僕がJKKを高めるためにとった、誰でも簡単に出来る方法をいくつかご紹介したいと思います。

JKKを高めるために誰でも簡単に出来る方法その1「ネットを控えてみる」

ネットサーフィンは手軽に刺激の強い快感が得られるものです。これって、おやつに似ていませんか?

僕はネットの情報は脳のおやつと思っています。美味しいですが、おやつばかり食べているとブクブク太ってしまいますよね。

ネットばかりの生活になっていると脳も太って動きづらい状態なのかも。そりゃやる気もおきません。

やはり情報や体験も食生活と同じように、バランスの良い1日3食プラス適度なおやつぐらいが良い気がしませんか?

さらにネットやSNSは、他人と比較が出来ちゃう究極のツール。しかも基本、勝てません。

なぜならネットは究極の「クイズ99人の壁」だからです。ネットを眺めていると、誰かしら自分より優れている人を目にしてしまいます。

JKKを高めるのに他人との比較は全く必要ありませんし、しない方が絶対にJKKは高まりやすいです。

先日、長年やっていたゲームアプリをやめてみました。楽しいからやっていたのに、やめた途端に肩の荷が下りた気がして、自由な時間も増えました。

やはりネットはおやつ程度の利用に留めておく事がJKKを高めるには大切かも知れません。

JKKを高めるために誰でも簡単に出来る方法その2「怒るのをやめてみる」

社会で生きていると、他人の想定外の動きに怒りを覚える事もあります。ほんと嫌になっちゃいますよね。

僕でいうと、バンドのリハーサル日にメンバーが練習をしてこなかったりすると、バンドマスターの僕はイライラします。「なんでやってこなかったんだ!」と。

でもここで気づいたんです。「予習をちゃんとやってきてねー!」と事前に連絡すれば良かったのではないか?

落ち度の原因を自分に置き換えれば、次からはマメに連絡をしようと改善点が見つかる。

イライラな感情が芽生えたら「俺は怒るのをやめたんだ」と一旦冷静になりましょう。自分に出来る事がなかったのか? を考える事が出来れば、それは自己成長のチャンス。

「うーん!イライラまでも自己成長に使える自分、最高ー!」

自己肯定感高まりまくりです。

イライラする時は自分に他の選択肢がない時です。より準備をしていれば、心穏やかに誰かのフォローが出来る。心が安定しますよ。これに気づけただけでも収穫でした。

JKKを高めるために誰でも簡単に出来る方法その3「病気になる事を引退する」

そうなんです。僕は10年ちょっと前に病気になるのを引退したんです。そう言い切ってます。

なので基本、身体を壊しません。

「だって私、引退しましたから」

僕なりの大門未知子がそう言ってます。

病は気から。とはよく言いますが、僕の場合、当てはまりました。病気を引退したんだ、体調を壊すわけがない。病気にビビらなくなりました。

体調が怪しいかも…とちょっとでも思ったら、迷いません。

「体調を壊してなるものかっ!」万全の対策を取って最悪の事態を回避します。

引退したのに病気になったらカッコ悪いのでね。

引退してからというもの、以前に比べて飛躍的に身体の事を大切にしています。身体のコンディションが良い状態でい続けるだけで、心は相当安定します。

「病気を引退した俺、カッコいいー!」

JKK高まりまくりです。

JKKを高めるために誰でも簡単に出来る方法その4「臨床心理士に助けを求める」

その1、その2は自分で気づいてJKKを高めて行けたのですが、以前妻が大病を患った事やコロナ禍もあり、ちょっとメンタルが危ない状態の時期がありました。

その度に夫婦で色々話し合って、改善してきましたが、完全にはとはいかず、手に負えないほどというわけでは全くなかったのですが、悪くなる前に解消したいと、友達からの紹介で臨床心理士を訪ねてみました。

臨床心理士とは臨床心理学に基づく知識や技術を用いて心の問題にアプローチする心の専門家。

大学病院などの大きい病院には、内科の様に、臨床心理士の部門があったりします。

気軽に夫婦で訪ねて、世間話の感覚で悩んでいる事を伝えました。

すると、こうすればそうならないという方法ではなく、「そうなった時はこうすると改善しますからやってみてください」と、メンタルが悪い状況になった時の対処法を教えてもらいました。

するとそれ以降、その危険なメンタル状態になる事がありません。対処法を試す場面に遭遇しません(笑)。

冒頭の記事にもありましたが、その状態を受け入れる、把握する事でメンタルは安定しました。

3時間ぐらい喋ったかな。

「5000円です」

安っ!ってなりました。軽い気持ちで行って良い場所でした。本当におすすめです。

また悪い状況になったら、先生のところを訪れれば良いね!と思えるだけで、JKKが高まりました。

心の病気、カウンセリングって、なんだか最終手段のイメージがあったのですが、もっとカジュアルにカウンセリングが利用出来る世の中になる事を切に願います。

ちなみにこれらは全て大人になってから気づいたもの。

小学生の息子がいる我が家、子どもの自己肯定感に関してはどうでしょうか。

今日あった楽しかったことを3つ言ってから寝よう

妻は先月から子どもを寝かせる時に、必ず今日あった楽しかった事を3つずつ言い合ってから寝ています。

すると、「今日は授業がつまらない、最悪だぁ」みたいな事を、息子が朝、発言する事がなくなりました。前より元気な気がします。

これも気軽に始められます。お試しあれ。

JKKを高めるのは、満足度でしかありません。

今日は昨日から何かを積み上げられた!と思えたらJKKは高まります。

毎日、やらなきゃいけない事をリマインダー等にメモ書きをして、それをクリアしていけば、JKKは高まります。クリア出来そうになかったら、ハードルをどんどん下げていけば良いのです。

朝ご飯を食べる、顔を洗う。

で良いんです。一個一個チェックする時間が楽しいですよ。

「今日を生きる」

まずはここからやってみては?

「お前はすでにやっている」

ケンシロウも喜ぶかも知れません。

ではでは土屋礼央でした。

著者プロフィール


土屋礼央(つちや れお)
1976年生まれ、東京都国分寺市出身。RAG FAIRとして2001年にメジャーデビュー。 2011年よりソロプロジェクト「TTRE」をスタート。FM NACK5「カメレオンパーティー」TBSラジオ「たまむすび(木曜パートナー)」NHKラジオ第一「鉄旅・音旅 出発進行!~音で楽しむ鉄道旅~」などに出演中。主な著書に「ボクは食器洗いをやっていただけで、家事をやっていなかった。」「FC東京のために200兆円で味スタを満員にしてみた」「なんだ礼央化―ダ・ヴィンチ版」など。

・Twitter - 土屋礼央 @reo_tsuchiya