日本酒女子が厳選!魚料理に合う日本酒3選。おうち時間は日本酒でしっぽりと。

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女性や外国人の間でも人気急上昇中の日本酒。おうち時間が増えてきたこの頃、日本酒でしっぽりおうち呑みしませんか?そこで今回は弱冠22歳で唎酒師の資格を持つ、日本酒大好き娘・伊藤ひいなと、酒を愛する呑んべえにして数多くの雑誌、広告で活躍するカメラマンの父・伊藤徹也による、Hanako.tokyo連載「伊藤家の晩酌」より、魚介系おつまみに合う日本酒と、おつまみレシピをご紹介します。

1.魚料理に抜群に合う食中酒「陸奥八仙 いさり火ラベル 特別純米 火入れ」

青森県産米を使い、地元蟹沢の名水を使用した「陸奥八仙 いさり火ラベル 特別純米 火入れ」720ml 1,458円(ひいな購入時価格)/八戸酒造

娘・ひいな(以下、ひいな)「今回は魚にぴったりな『陸奥八仙 いさり火』だよ。前にお父さんがお店取材して以来、親子で常連になった〈マルコ〉っていう神泉のお店で、いろいろな種類の『陸奥八仙』を取り扱ってて。そのなかでも一番魚に合うのがこのお酒なの。ラベルにも『漁火』が描かれてて、イカ漁の灯りが沖合にぼわっとなっていてきれいでしょ?父・徹也(以下、テツヤ)「ラベルからして『魚に合うぞ』っていうのがわかるね」ひいな「純米酒は、そう名乗るために精米歩合(お米を削って残った部分)の規定はないんだけど、特別純米と呼ぶためには精米歩合が60%以下(ちなみに純米大吟醸の条件は50%以下)になっているか、または何かしら特別な醸造方法で採用しているか、というのが条件に加わるの。たとえば、樽で保管しましたとかね。今回は、精米歩合が60%以下で、同じ青森県産の『花吹雪』っていう米を100%使っているっていうのがポイントになって、特別純米としているみたい」テツヤ「なるほど」ひいな「『陸奥八仙』のシリーズは純米吟醸とか、いろいろフルーティな香りのものもたくさん出していて。それとの差別化する意味で特別純米って言ってるんだと思う。特別純米っていう言葉から、お米の味わいとかふくらみとかをイメージできるんだよっていうことを今回伝えたくて!」テツヤ「つまり、特別純米って付いているお酒は何かあるぞ!って思ったほうがいいってこと?」ひいな「うん、日本酒好きな人にとって特別純米という言葉は食いつくポイントだね。特別純米ってことは何か特別なことがない限り名乗れないからわけだから、必ずボトルにもそれが明記してあるの。お米が特別だったり、醸造方法が特別だったり、保管方法が特別だったり…その“何か”が気になるから特別純米には反応しちゃう」

新鮮なマグロに、ピリッと辛いカイワレをたっぷり入れたのがポイント。ごま油の風味がきいた一品。

テツヤ「よし、じゃ、さっそく乾杯しよう!」ひいな&テツヤ「乾杯!」テツヤ「うわ!これ、すげードライだな。すごくさらっとしてる。クセがなくて飲みやすいね。酸も少しは感じるかな」ひいな「『いさり火』に合うおつまみは、マグロの海鮮サラダにしてみたよ」テツヤ「青森のお酒だからマグロか。合わせて飲んでみよう」ひいな「マグロとかいわれを合わせて食べてね」テツヤ「おぉ!これ、マグロと合わせて飲むと、ぜんぜん味が違う!これぐらい味にコントラストあるほうがおもしろいね。魚にも抜群に合うし、飲み疲れないのはこういうお酒なんだろうな」ひいな「かいわれのピリッとした感じとも合うかなと思って」テツヤ「たしかに、かいわれの苦味がたまんないね」ひいな「本来は、白身魚とかイカとかが合うと思うんだけど、脂のあるマグロでも合うでしょ?」テツヤ「最高に合う!で、かいわれがいい仕事してる!」

2.香りの余韻に引き込まれる「白龍 特別純米」

福井県吉田郡永平寺町にある歴史ある酒蔵。山田錦の栽培を福井県で初めて成功。霊峰・白山から流れる伏流水で仕込む、土地の恵みから生まれた「白龍 特別純米」720ml 1,458円(税込・ひいな購入時価格)/吉田酒造有限会社

ひいな「これは『白龍』っていう福井のお酒」テツヤ「お!特別純米か。これは『何かが』特別なんだよな」ひいな「そうそう。この『白龍』の場合、何が特別なんだと思う?」テツヤ「雪解け水で仕込んでるから?」ひいな「私は、山田錦100%だからだと思う。福井県の永平寺町っていうところに酒蔵があるんだけど、雪解け水でお米から作っているんだって。しかもね、この杜氏さんすごいんだよ! 2015年に経済学部を卒業して酒蔵を継いだの」

テツヤ「おぉ〜。これは淡麗、甘口だね」ひいな「うん、合ってる」テツヤ「俺、日本酒わかってきちゃったな(笑)。香りがいいね」ひいな「これはね、イチジクみたいな香りがするなと思って」テツヤ「この香りをイチジクって思うんだ。日本酒独特の香りだね」ひいな「自分の好みがわかってくると楽しいよね」テツヤ「うまいなぁ〜」

ひいな「蔵の近くに川が流れてて、川魚に合いますよって蔵の方がおっしゃってたから、魚介を合わせようかと迷ってたんだよね」テツヤ「おととい千葉のロケで使った、でっかいはまぐりあるけど?」ひいな「焼いちゃう?」テツヤ「焼こう、焼こう」テツヤ「はまぐり、うんめ〜!」ひいな「本当においしいね」テツヤ「うん、最高。このお酒と合わせると、さらにおいしいね」ひいな「究極の食中酒を目指してる蔵として、その言葉はすごくうれしいんじゃないかな」

3.お燗でキレのいいにごり酒「日置桜 鍛造にごり 山田錦」

鳥取県の山根酒造場の「鍛造」シリーズは自然農法で栽培される契約栽培米を使った純米酒のことで、この『にごり酒』は、お燗に合うものをと造られたもの。温めることでお米の持つ旨味が増す「日置桜 鍛造にごり 山田錦」720ml 1650円(税込・ひいな購入時価格)/山根酒造場株式会社

テツヤ「民芸っぽいラベルがいい味だしてるね。どこのお酒?」ひいな「これは鳥取県鳥取市の蔵だよ」ひいな「『日置桜』ってね、鳥取ではメジャーなお酒で、このお酒は燗につけるために造られたお酒なの」テツヤ「マジ?ということは、冷たいまま飲んじゃダメってこと?」ひいな「ダメってわけじゃないけど……。燗にしたらさらにいいってこと!」テツヤ「これは、うまいねぇ。にごり酒のイメージを変える感じだよね。にごり酒がダメな人でも飲める酒」ひいな「マッコリみたいなのを想像してるんだったら、全然違うよね」テツヤ「逆マッコリだよね」ひいな「(笑)。ますますわからないよ、それ!」テツヤ「酸があって甘いっていうイメージとは真逆ってこと! ひいな「さらさら入ってきて、最後、苦味で締まる、感じっていうか」テツヤ「確かに、この余韻は苦味なんだな。でもね、そこまでの苦味じゃなくて…うま苦味だな」

テツヤ「にごり酒を燗酒にするっていうイメージはなかったなぁ」ひいな「今回はそのイメージをくつがえしてみようと思って」テツヤ「この酒はね、つまみと合わせて飲みたいね。これに合わせるおつまみは何になるの?」ひいな「さばの水煮缶をうちで作った自家製みそで煮たさばの味噌煮です!」テツヤ「さば缶をさらに煮たの?」ひいな「そう。さばの味噌煮を簡単に作ってみたくて。伊藤家のみそを使ってます!」テツヤ「おいしい〜! 間違いないうまさ。しっとりしてて、脂がのってる」ひいな「しょうがもたっぷり入れて、自家製辛味噌も入れて水気がなくなるまで甘辛く煮込みました」テツヤ「しかもこのにごり酒とめっちゃ合う! どうしてこのお酒にさばの味噌煮を合わせようと思ったの?」ひいな「にごり酒がさばの生臭さとかも飛ばしてくれるのと、しょうがをたくさんいれたことでポカポカする感じが、ぬる燗と合わせるとおもしろいんじゃないかなと思って。あと、さば缶を使ったメニューも入れたかった」テツヤ「確かに、酸が立ってるから、さばの脂を切ってくれる感じがある。あと、冷えは大敵だからね、体をあっためるためにも燗酒最高!」

娘から父へ…おいしい日本酒おしえます!

弱冠22歳で唎酒師の資格を持つ、日本酒大好き娘・伊藤ひいなと、酒を愛する呑んべえにして数多くの雑誌、広告で活躍するカメラマンの父・伊藤徹也による、“伊藤家の晩酌”に潜入!酒好きながら日本酒経験はゼロに等しいというお父さんへ、日本酒愛にあふれる娘が選ぶおすすめ日本酒とは?

(photo:Tetsuya Ito illustration:Miki Ito edit&text:Kayo Yabushita)

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