『おかあさんといっしょ』卒業・たくみお姉さんの“涙”に見た、世代を超えて愛される訳【Eテレ】
いつも明るい笑顔を届けてくれた『おかあさんといっしょ』のうたのお兄さん・うたのお姉さん。
【写真】新“うたのおねえさん”&人形劇『ガラピコぷ〜』どんな感じ?
「まずは、たくみお姉さん8年間ありがとうございました。」と語り始めただいすけお兄さん。
それをうけるたくみお姉さんの目には、大粒の涙が溜まっていました。
2016年1月28日および2016年2月12日にNHK・Eテレの2〜4歳児を対象とした教育エンターテインメント番組『おかあさんといっしょ』の記者会見が行なわれ、うたのお姉さんと人形劇の交代が発表されました。
4月から新しく『おかあさんといっしょ』に出演するのは、21代目うたのお姉さん『小野あつこ』さん(あつこお姉さん)、13代目人形劇『ガラピコぷ〜』のメインキャラクター『チョロミー』『ムームー』『ガラピコ』。
うたのお兄さん 横山だいすけさん(だいすけお兄さん)、たいそうのお兄さん 小林よしひささん(よしお兄さん)、パントのお姉さん 上原りささん(りさお姉さん)は引き続き出演されます。
現在出演されている20代目うたのお姉さん 三谷たくみさん(たくみお姉さん)、12代目人形劇『ポコポッテイト』放送は、2016年4月2日で終了し、2016年4月4日からはあつこお姉さんの出演および『ガラピコぷ〜』の放送が開始されます。
2016年3月31日の放送の最後には、新旧のうたのお姉さんが出演し、交代の挨拶をおこなうとされ、最終放送日となる2016年4月2日は、たくみお姉さん・『ポコポッテイト』の現役最後のコンサートとなる『おかあさんといっしょ ファミリーコンサート』金沢公演の放送が予定されています。
新うたのお姉さんは、音大 大学院卒予定!
2016年2月12日に行なわれた会見には、たくみお姉さん、だいすけお兄さん、新うたのお姉さんとなるあつこお姉さんが出席されました。
21代目となるあつこお姉さんは、年齢は非公開であるものの、2016年3月に音楽大学・大学院を卒業する予定とされ、大学時代はロシアやフランスの歌曲を専攻していたといいます。
今回の交代にあたり「“たくみお姉さんの代わり”を探すことは諦めていた。」とするNHKエデュケーショナル廣岡篤哉プロデューサーは、新しいうたのお姉さんが加わってコンビネーションが変わる中で、新しいフレッシュな番組にしていきたいと語りました。
予てより子どもと関わる仕事が夢だったというあつこお姉さんですが、『おかあさんといっしょ』は小さい頃の思い出がたくさん詰まった番組で、うたのお姉さんは応募方法もわからない雲の上の存在だったといいます。
応募するきっかけになったのは、学生時代に児童館で過ごしてきた子どもたちの顔を思い出したからとのこと。
あつこお姉さんは、児童館での経験があってこそ今があるとし「近所のお姉さんのような感覚で、子どもたちに親しみを持ってもらえるお姉さん、番組を見て下さる皆さんにたくさん笑顔になっていただけるようなお姉さんを目指して日々頑張っていきたいと思います。」と意気込みを語りました。
今年9年目を迎えるだいすけお兄さんも「あつこお姉さんのフレッシュさと自分の持っている経験で、どういう形で、新しい『おかあさんといっしょ』作っていけるかが、今は楽しくてしょうがないところではあります。」と語りました。
途中「9年目だし、フレッシュな気持ちになれるか不安ですが…」というちょっぴり弱気なだいすけお兄さんの言葉に、間髪入れずに「できるよ! 」と応援したたくみお姉さんが印象的でした。
歴代最長8年間、現役音大生だった“たくみお姉さん”の魅力
交代会見に出席したたくみお姉さんは「こういう記者会見が、私は2回目、あつこちゃんははじめてなので、とても緊張しています。よろしくお願いします。」と挨拶されました。
現役音大生だったたくみお姉さんが、20代目うたのお姉さんに就任したのは2008年です。
今回の卒業はたくみお姉さん自身が希望したとし、その理由として「8年間やっていくなかで、本当にたくさんの経験をさせていただけて、たくさんの子どもたちと出会うことができて、自分の中でやりきれたなぁという思いから、つぎのお姉さんにバトンタッチしようと思いました。」と静かに語りました。
「テレビを見てくれた子どもたち、スタジオに来てくれた子どもたち、ロケで出会った子どもたち、いままで応援してくださったみなさんにありがとうの気持ちでいっぱいです。」と想いを紡いでいくたくみお姉さんの言葉に、たくさんの思い出が蘇りました。
当時の私は新米ママで、育児、仕事、家事と慌ただしく過ごしていましたが、「なにやってるの! 」「はやくしてよ! 」と、子どもに投げつけそうになる鋭い言葉たちを打ち消して、笑いかけることができたのは『おかあさんといっしょ』があったからです。
子どもをテレビにあずけ、ガチャガチャと食器を洗っていても、水音の奥からたくみお姉さんたちの歌声と楽しそうな子どもの声が聞こえてきます。
子どもにたくみお姉さんの魅力を聞くと「おうたがじょうず! 」と教えてくれました。
『おかあさんといっしょ』の楽曲や唱歌・童謡はもちろんのこと、『エーデルワイス』『オー・シャンゼリゼ』などの名曲も心地よく歌いこなすたくみお姉さん。
2010年10月の月歌『まほうのとびら』で披露した、だいすけお兄さんとのハーモニーは絶妙でした。
会見でも「だいすけくん、ネクタイ曲がってるよ」と声をかけるたくみお姉さんや、涙で乱れたメイクをそっとなおすだいすけお兄さんなど、2人の仲睦まじい様子が垣間見えました。
8年間の思い出を聞かれただいすけお兄さん、たくみお姉さんは、同じエピソードをあげ、子どもたちに歌を届けていく中で「どうしたら子どもたちに届く歌を歌えるだろうかと、心に寄り添うことができるだろうか。」とお兄さんお姉さんたちで話し合いを重ねて、笑ったり、泣いたり、時には怒りながら意見をぶつけたりした日々のことを、目を赤くしながら語っていました。
だいすけお兄さんに、まっすぐな性格と紹介されたたくみお姉さん。
はじめは苦労の様子が見られたダンスも、今では指先まで美しく、番組内のコーナーやコンサートでは、変顔やコミカルなお芝居も披露し、歌以外の部分でも視聴者を笑顔にしてくれました。
会見では時折大粒の涙を流し、たくみお姉さんのこれまでの努力と楽しかった日々、みんなでつくりあげてきた番組への想いが伝わってくるようでした。
気がつけば、現役音大生だった新米うたのお姉さんは、8年間おかあさんといっしょに出演し、在任期間が歴代最長タイとなるうたのお姉さんとなっていました。
番組卒業後は、芸能事務所などには入らず、ゆっくり過ごすとしたものの、2016年春にNHKホールに行なわれる『おかあさんといっしょ ファミリーコンサート』にはゲスト出演をすると発表しました。
会見の最後には、涙を拭き、いつもと変わらぬ笑顔になったたくみお姉さんは「これから本当にたくさんの子どもたちと出会って一緒に歌っていく中で、一緒に歌うことがとっても楽しいことだなって思うんですけど、それ以上に子どもたちとお話したり、子どもたち同士で話している姿を見たり、本当に面白いことがたくさんあるので、いっぱい楽しい思い出ができるのかなぁと思います。…それから、くれぐれも身体には気をつけてがんばってください。」と、子どもたちとの関わりを大切にしてきたたくみお姉さんらしい言葉で、あつこお姉さんにエールを送りました。
たくみお姉さんの今後のしあわせを強く願ってしまう、心あたたまる交代会見でした。
2016年4月4日からは、あつこお姉さんとともに、子育てを楽しんでいきたいですね。
新人形劇「ガラピコぷ〜」は宇宙が舞台!
2016年1月28日に行なわれた会見では、現行人形劇『ポコポッテイト』の終了と、新人形劇『ガラピコぷ〜』の開始が発表されました。
『ガラピコぷ〜』は、私たちの暮らす宇宙とは別の宇宙に浮かぶ、水と緑が豊かな惑星「しずく星」を舞台に、好奇心旺盛でダンスが得意なハリケーンウサギの女の子『チョロミー』、後頭部のハートがかわいい! 引っ込み思案なオオカミの男の子『ムームー』、ヒートアップすると臭いガスを出す他の惑星からきた探査ロボット『ガラピコ』の3人が、友情を育む物語です。
『チョロミー』の声は、『プリキュア』シリーズの歌唱や『シルバニアファミリーショー』『うたっておどろんぱ!』でうたのお姉さんを務めた吉田仁美さんが担当。
『ムームー』は、実写ディズニー作品の吹き替えでお馴染みの冨田泰代さん、『ガラピコ』は、映画『ベイマックス』でベイマックス役をされた川島得愛さんが声優を務めます。
新キャラクターなのに「懐かしさ」を感じるわけ
『ガラピコぷ〜』は、『おかあさんといっしょ』の人形劇コーナーの13代目となる作品です。
『ブーフーウー』(6年半、1960年〜1967年) 『ダットくん』(2年半、1967年〜1969年) 『とんちんこぼうず』(1年半、1969年〜1971年) 『とんでけブッチー』(3年、1971年〜1974年) 『うごけぼくのえ』(2年、1974年〜1976年) 『ゴロンタ・トムトム・チャムチャムと遊ぶ』『ゴロンタ劇場』(3年、1976年〜1979年) 『ブンブンたいむ』(3年、1979年〜1982年) 『にこにこ、ぷん』(10年半、1982年〜1992年) 『ドレミファ・どーなっつ!』(7年半、1992年〜2000年) 『ぐ〜チョコランタン』(9年、2000年〜2009年) 『モノランモノラン』(2年、2009年〜2011年) 『ポコポッテイト』(5年、2011年〜2016年) 『ガラピコぷ〜』(2016年4月4日〜)ロボットがメインキャラクターとして登場するのは本作が初めてですが、『ガラピコぷ〜』に親しみや懐かしさを感じる方もいるのではないでしょうか。
おかあさんといっしょをみて育った私にとって、動物をモチーフにした元気な女の子と気弱な男の子のキャラクターといえば『ドレミファ・どーなっつ!』に登場する双子のプードル『みど』『ふぁど』。
16〜32年前に放送された人形劇『にこにこ、ぷん』『ドレミファ・どーなっつ!』も、地球ではない惑星にある、にこにこ島・どーなっつ島を舞台にした物語です。
現行人形劇『ポコポッテイト』も、ぽてい島で過ごす動物をモチーフにしたキャラクターたちの物語で、子どもの頃にみた人形劇を思い出し、思わず頬が緩むようなあたたかさがあります。
近年の『おかあさんといっしょファミリーコンサート』では、『にこにこ、ぷん』『ドレミファ・どーなっつ!』の頃に耳にしたキャラクターが歌う楽曲を『ポコポッテイト』の面々がカバーすることもあり、人形劇が子どもと大人が一緒に楽しめるファミリーエンターテインメントであることを実感しました。
原案・脚本を担当する山中隆次郎さんは会見で「この番組のメッセージというのは実は1つのような気がしています。それは例えば、「失敗しても、けんかをしても大丈夫だよ」ということ。『ガラピコぷ〜』では、「元気いっぱいな男の子じゃなくても、おしとやかな女の子じゃなくても、大人から見たらちょっと問題があるような子であっても、大丈夫だよ」というようなメッセージを伝えてあげられるような番組に育てていけたらなと思っています。」と語りました。
“数十年前に子どもとしてみていた『おかあさんといっしょ』を、今は保護者として子どもと一緒に楽しむ、あるいは数十年前の保護者も含め家族3世代で『おかあさんといっしょ』を楽しむ”
長年に渡りファミリーに愛されてきた『おかあさんといっしょ』人形劇が持つメッセージと、子どもに安心して見せられる信頼が、新しい人形劇にも引き継がれ『ガラピコぷ〜』の魅力になることでしょう。
新メンバーを迎え、魅力を増したNHK・Eテレの2〜4歳児を対象とした教育エンターテインメント番組『おかあさんといっしょ』は、2016年4月4日(月)より放送開始されます。
『小野あつこ』
おかあさんといっしょ 21代目うたのお姉さん。
4歳からピアノを始める。高校のピアノ科を卒業、都内の音楽大学(ロシアやフランスの歌曲を選考)で声楽を学ぶ、2016年3月に大学院を卒業見込み。
東京都出身、12月生まれ(射手座)、身長158cm、O型。
趣味:ピアノ、散歩
好きな食べ物:白いご飯、そうめん、ケーキ
好きなスポーツ:バドミントン、ジョギング
子どもの頃の思い出の曲:けんたろうお兄さんとあゆみお姉さんが歌う『ふゆっていいな』
本人から一言:子どもたちに親しんでもらえるお姉さんになれるよう、元気いっぱい頑張ります!
人形劇『ガラピコぷ〜』
原案・脚本:山中隆次郎
キャラクターデザイン:ひやまたつみ
音楽:ベアグラウンド
人形製作:アトリエTOM
セット製作:NHK映像デザイン部+NHKアート
声
チョロミー:吉田仁美
ムームー:冨田泰代
ガラピコ:川島得愛
人形操演
上岡志輔子 長山左斗子 渡辺裕美
山川優海 木村ひとみ Mizumi
【放送】
4月4日(月)放送スタート
毎週 月〜土[Eテレ]前8:00〜8:24
(再)月〜金[テレ]後4:30〜4:54、土[Eテレ]後5:00〜5:24
