手元にスマホがない!そんなときでも、2段階認証をクリアしてクラウドにログインする方法

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私たちの生活は、クラウドサービスやSNSを日常的に利用するようになって本当に便利になった。さまざまな情報を簡単に手に入れたり、パソコンやスマホで入手したデータを共有したりと、もうネットなしでは翼をもがれた鳥のようにネットは生活に溶け込んでいる。

その便利さの半面、「不正ログイン」の危険や被害の大きさも、増大している。
こうしたリスクへの対策も、必要となった。

気がつけばGoogleやDropbox、Facebookなど、メインどころの有名なクラウドサービスやSNSのほとんどが2段階認証に対応している。
2段階認証とは、IDとパスワードでの認証の後に発行される「確認コード(ワンタイムパスワード)」で2重に本人確認して認証することにより、安全性を高める仕組みだ。そして、この2段階認証を利用するには、スマホは必須となっている。スマホでワンタイムパスワードを受信して、そのパスワードを入力して本人であることを確認する必要があるからだ。一見、かなり面倒そうだが、1度この作業をやってしまえば次回以降は省略できるため、さほど手間ではない。
ただし、出先のパソコンなど、初めてクラウドサービスやSNSに接続する場合などは、2段階認証(ワンタイムパスワードでの認証)が必要となる。

ところが、こうしたシチュエーションで、たまたまスマホが手元にないと、どうなるか。
クラウドサービスやSNSにログインできなくなり、困った自体に落ちいってしまう人も多い。

もし、こういった非常事態に追い込まれた場合でも、切り抜ける “お助け手段”を紹介しよう。

●Googleアカウントの場合
Googleアカウントは、緊急事態への対応策が2種類用意されている。
・確認コードをあらかじめ発行しておく
ログインした状態で、右上のプロフィールアイコンをクリックし、「アカウント」を選ぶ。




「2段階認証プロセス」の項目を選ぶと「確認コード」タブに「メインの方法が利用できない場合のバックアップオプション」という項目がある。ここで、バックアップコードを発行して印刷しておこう。
1回につき10個のコードが発行できるので、印刷してカバンにでも入れておけば10回まではスマホなしでもログインできる。10個を使い切ったら、再度この操作をして新しいコードを発行することができる。

・予備の電話番号を登録しておく
もうひとつが、予備の電話番号を登録しておく方法だ。上記と同じ画面でバックアップ用電話番号が登録できる。
ここで注意するのは、同じスマホの電話番号にしないことだ。
同じスマホの電話番号を登録してしまうと、結局、同じスマホがないとダメなので意味がない。
音声での読み上げにも対応しているので、自宅の固定電話でもワンタイムパスワードを受け取ることができる。
こちらの救済処置は、
・外出時にスマホを忘れたとき
・スマホを紛失してしまったとき
・スマホの電池切れや壊れてしまったとき

こうしたシーンで有効だ。
配偶者など、常に近くにいる信頼できる人の携帯電話番号を登録しておくというのもありだ。

●Dropboxの場合
Dropboxの場合は、2段階認証を設定するときに、緊急用バックアップコードが自動的に発行される。
いざというときにはそのコードを使って2段階認証を無効にし、ログインできるようになっている。
ログイン後、右上のアカウント名をクリックして「設定」を選び、「セキュリティ」タブで設定できる。



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ほかにFacebookやMicrosoftアカウントでも、こういった救済の手段が設けられている。Facebookでは「信頼できる連絡先」を登録しておいていざというときに友人に助けてもらうこともできる。

いざという状況に陥らないことがもっとも望ましいが、そうなってオロオロする前に、ぜひ準備をしておき「備えあれば憂いなし」としておこう。


内藤由美