「ダサい」「暗い」「お堅い」

 そんな否定的なイメージが染み付いていたメガネが、この10年ほどで大きな変革を遂げた。「メガネ男子」という言葉の誕生が象徴的するように、メガネをかける人を魅力的に捉えるトレンドが広まり、今では重要な「ファッションアイテム」の1つである。

 この変化をもたらした要因とは何か――。間違いなく大きな要因の1つとなっているのが、「1万円以下」という安価なメガネが生まれたことだろう。かつては3万円以上もしたメガネ。それが今では1万円以下どころか5000円以下で購入できる店も多くなり、ファッションに敏感な若者たちが気兼ねなくメガネを楽しむことができるようになった。

 こうした1万円以下のメガネの製造を実現したのが、「メガネのユニクロ」とも呼ばれるメガネのSPA企業である。その代表格といえるのが、「Zoff」を展開するインターメスティック、「JINS」のジェイアイエヌ、そして「Owndays」のオンデーズだ。この3社では、1万円以下の商品に3〜4つの価格帯を設けている。

 メガネのSPA企業が登場したこの10年ほどで、変わったのはメガネへの認識だけではない。メガネ業界自体も大きく変わった。かつて隆盛を誇っていた上場大手メガネチェーンが、低価格メガネの余波を食らったのである。

 業界最大手の三城ホールディングスは、2009年3月期には約32億円の純損失を計上。そしてメガネスーパーに至っては、08年4月期から連続して大幅な最終赤字を計上し、「継続企業の前提」に疑義が注記されるほどの危機的状況である。

「現在のメガネ業界の市場規模は5000億円ほど。メガネの販売本数はほぼ横ばいで推移しているが、10年前と比較して1000億円以上市場は縮小した」

 こう語るのは、西木慶一郎・野村證券金融経済所アナリストだ。さらに西木氏は、「市場が現在の規模に縮小するまでには、3つのターニングポイントがあった」と分析している。その3つのターニングポイントとは何だろうか。

続きはこちら(ダイヤモンドオンラインへの会員登録が必要な場合があります)


■関連記事
・3万円→5000円の価格破壊 メガネ安売り戦争の下克上
・メイド・イン・ジャパン最終章?日産の価格破壊が予感させる「クルマのユニクロ化」の必然
・アパレル業界の専門家が徹底指南!安売り合戦から撤退するための“次の一手”
・ファストファッションはもう古い?SPA連合体「イッツ」が狙う“新たな市場”――イッツインターナショナル栗田英俊社長
・成長することは、生き残ること。ユニクロ・柳井会長が選んだ「世界進出」という覚悟