知り合いの家族は夫が高給取りなのに、妻と子どもだけで都営住宅に入居していると聞きました。「別居」であれば安く住めるというのは本当ですか?

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「夫が高収入のはずなのに、なぜか妻と子どもだけで家賃の安い都営住宅に住んでいるらしい」といった話を耳にすると、「別居すれば安く住めるの?」と疑問に思う人もいるかもしれません。   都営住宅には、家賃における優遇措置がある分、一定の条件が課されているためです。中には「収入を合算しなければ入居基準を満たせるのでは」と考える人もいるでしょう。   実は、東京都の公的住宅には「都営住宅」と「都民住宅」があり、それぞれ制度の目的や入居条件は大きく異なります。本記事では、別居と入居資格の関係、所得の扱いの違いについて分かりやすく解説します。

都営住宅に別居目的の申し込みはできる?

結論からいえば、別居を目的とした都営住宅への入居申し込みはできません。世帯向け住宅の場合は「結婚、転勤、就職、独立等の理由がなく、現に同居している親族を除いた申込みはできません」とされています。
単身者向け住宅でも、「現に同居または別居のいずれの場合でも、配偶者を除いた申込みはできません」と規定されています。一方、都民住宅(指定法人管理型)は、中堅所得層向けの住宅制度です。都営住宅ほど厳しい所得制限はありません。
都民住宅では、配偶者が単身赴任などの正当な理由で別居している場合、一定の条件のもとで申し込みが可能とされています。そのため、「夫がいるのに入居できている」というケースは、実際には都民住宅である可能性も考えられます。

別居していれば所得は合算されない?

都営住宅の入居資格には、所得要件について以下の文言があります。
・世帯の所得金額が家族人数に応じた基準の範囲内であること
つまり、原則として世帯全体の所得を合算して、基準以下である必要があることに注意が必要です。都民住宅についても、単身赴任などで別居している場合でも、世帯の所得には単身赴任者を含めて計算することとされています。
例えば、妻と子どもが都民住宅に申し込み、夫が単身赴任で別居している場合でも、夫の所得を含めた世帯全体の所得が基準内であることが求められます。そのため、「単身赴任で別居しているから夫の収入は合算されない」という扱いにはなりません。
入居申し込みが可能かどうか、可能な場合はどこまでの所得基準が適用されるか、具体的な点については問い合わせてみるとよいでしょう。

離婚予定がある場合は別居する申し込みが可能

夫婦が別居する申し込みは原則できませんが、今後離婚する予定がある場合は可能です。ただし、入居資格が審査される段階で、離婚が成立していなければなりません。その際は、離婚成立を証明する書類などが必要です。

「別居すれば安く住める」は誤解

都営住宅への入居を申し込む際、別居目的の入居は原則としてできません。また、都民住宅に関しても、単身赴任などで別居している場合であっても、原則として単身赴任者を含めた世帯全体の所得で審査が行われます。
そのため、「別居すれば配偶者の収入を合算せずに済む」という仕組みではありません。今回のケースでも、実際には都営住宅ではなく都民住宅である可能性は考えられますが、その場合でも夫の所得は世帯収入として扱われます。
そもそも「高給取り」に見えても、実際の世帯所得が基準内である可能性もあります。収入の内訳や扶養状況、控除などによって、外から見た印象と実際の審査上の所得は異なることもあるでしょう。
公的住宅は、それぞれ制度の目的に沿って設計されており、公平性を保つために細かい条件のもとで審査が行われています。具体的な入居資格や所得の基準については、募集要項や窓口で確認することが重要です。
 

出典

東京都 住宅政策本部 都営住宅の入居資格
JKK東京 指定法人管理型都民住宅
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー