『チャオ・パンタン 4K』メインビジュアル ©1983 - PATHE FILMS

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 クロード・ベリ監督による1983年製作の映画『チャオ・パンタン』が4Kデジタル版として、7月4日より渋谷ユーロスペースほか全国順次公開されることが決定。あわせて特報映像とメインビジュアル、場面写真が公開された。

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 本作は、ヌーヴェルヴァーグだけにとどまらず「チェコニューウェイヴ」とも横断的に関わり、『老人と子供』『愛と宿命の泉』などで知られるベリが監督した1983年製作のフレンチノワール。フランス公開時には400万人近くの観客を集める大ヒットとなり、セザール賞でも5部門を受賞した。これまでのフレンチノワールの美学を踏襲しつつ、当時の時代背景を色濃く映し、都市から追いやられた者たちの孤独と哀しみを鮮烈に描き出している。

 パリ18区。しがないアル中の中年男ランベールは、夜のガソリンスタンドで働いている。ある晩、彼のもとに、ユダヤとアラブの血を引く青年ベンスサンが逃げ込んでくる。親と子ほど歳の差のある二人だが、ベンスサンはたびたびランベールに会いにくるようになる。ランベールもまた、何かと彼の世話を焼き始めるが、ある日そんな日々も突然の終わりを告げられる。麻薬の売人をやっていたベンスサンが、オートバイに乗った二人組の男たちに殺されてしまったのだ。ランベールは、ベンスサンを死に至らしめた者たちへの復讐の決意を固め、夜の街へと歩を踏み出していく。そしてすでに死んでいるかのような人生を送っていたランベールの過去も次第に明らかになっていく。

 主人公ランベールを演じたのは、フランスの国民的人気コメディアンだったコリューシュ。本作の演技でセザール賞の最優秀主演男優賞に輝いた。ベンスサン役を演じたのは、ジャック・ドワイヨン監督『ピストルと少年』の刑事役などで知られるリシャール・アンコニナ。危うさと純粋さを兼ね備えた青年役を演じ、セザール賞の最優秀助演男優賞と有望新人賞をW受賞した。そのほか、フィリップ・レオタールや当時新鋭だったアニエス・ソラルが共演に名を連ねている。

 原作は『太陽が知っている』で知られるアラン・パージュ。脚本はパージュとベリが共同で執筆した。撮影は、マルグリット・デュラスの映画などで知られるブリュノ・ニュイッテンが担当し、夜の撮影によりセザール賞の最優秀撮影賞を受賞。美術は『天井桟敷の人々』など戦前から活躍するアレクサンドル・トローネが手がけている。

 あわせて公開された特報映像では、荒んだ街の片隅で静かに心通わせていく様子や、ベンスサンとの悲惨な別れから、ランベールが銃を握り繰り出していく姿が映し出されている。メインビジュアルでは、「パリ18区――一度死んだ男が蘇る。」というコピーも添えられ、銃を片手に倒れ込むランベールと黒猫が印象的に切り取られている。(文=リアルサウンド編集部)