高級ミニバンの雰囲気を維持したまま特装車へ架装

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豪華内装を採用した“3人乗り仕様”とは?

 2026年5月現在でも、高級ミニバン市場で強い存在感を放っているのがトヨタ「アルファード」です。

 街中で見かける機会も多く、ファミリー層だけでなく送迎用途など幅広いシーンで活躍しています。

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 そんなアルファードですが、一般ユーザー向けの仕様とは異なる特装モデルが存在していることをご存じでしょうか。

 それが、光岡自動車が手がける霊柩車兼寝台車、そして搬送用寝台車です。この特装モデルは2025年11月6日に発表され、同日から受注がスタートしました。

 ベース車両には現行型の40系アルファードが採用されています。製造を担当しているのは、霊柩車や搬送車の製作を行う光岡自動車の特装グループです。

 アルファードは2002年の初代登場以来、高級ミニバンというカテゴリーを代表する存在として人気を維持してきました。

 ハイブリッド仕様も早い段階から用意され、2003年には市場投入されています。さらに2023年には4代目となる現行モデルへ全面刷新され、静粛性や快適性を大きく向上させました。

 車内では振動や騒音の低減にも力が入れられており、長距離移動でも快適に過ごせる点が高く評価されています。

 また、2025年1月には一部改良も実施され、ガソリン車とハイブリッド車に新仕様が追加されました。

 特に8人乗り仕様の最廉価グレード「X(ハイブリッド車)」の設定は話題となり、選択肢の幅を広げています。

 そんなアルファードをベースにした特装車を開発したのが、1968年創業の光岡自動車です。

 同社は個性的なデザインのカスタムカーで知られる一方、霊柩車や搬送車といった特装分野にも力を入れてきました。

 近年は従来型の大型霊柩車よりも、ミニバンベースの扱いやすいモデルへの需要が高まっているとされ、今回のアルファードベース車両投入にもそうした背景があります。

 ラインナップは「プレミアムフュージョン」と「寝台車」の2タイプです。プレミアムフュージョンは霊柩車と寝台車を兼ねる上級仕様で、もう一方は搬送用途に特化した寝台車となっています。

 外観を見る限りでは、一般的なアルファードとの違いはほとんどありません。迫力のある大型フロントグリルや堂々としたボディラインなど、現行アルファードならではの高級感あるスタイルをそのまま受け継いでいます。そのため、一見しただけでは特装車とは気付きにくい仕上がりとなっています。

 一方で車内には大幅な専用架装が施されています。ベースとなるアルファードは通常7人乗り仕様が中心ですが、この特装車では運転席側の2列目と3列目シートを取り外し、専用スペースへ変更しています。そのため、乗車定員はいずれも3人乗りです。

 内装デザインも通常モデルとは異なり、光岡自動車独自の世界観が表現されています。プレミアムフュージョンでは「キャメル・木目調」と「ホワイト・大理石調」の2種類を設定し、上質さを重視した空間に仕上げられています。一方の寝台車には「茶木目」が採用され、落ち着いた雰囲気を演出しています。

 機能面では、ストレッチャー兼用となる引き出し式棺台を標準装備しています。さらに棺台横や下部、スライドドア周辺には収納スペースも設置されており、実用性にも配慮されています。見た目の高級感だけでなく、現場での使いやすさも重視されている点が特徴です。

 特にプレミアムフュージョンは、車内後方の装飾に力が入れられています。バックドアを開いた際の印象は寝台車と大きく異なり、より豪華で格式を感じさせる仕立てとなっています。従来の霊柩車とは異なる、現代的で洗練された雰囲気を目指したモデルといえそうです。

 なお価格(消費税込み)は、プレミアムフュージョンが801万5000円から、寝台車が659万7650円からとなっています。

 ベース車両の高級感に加え、専用装備や架装技術が盛り込まれていることを考えると、特装車ならではの価格帯といえるでしょう。

 一般ユーザーが目にする機会は決して多くありませんが、高級ミニバンとして高い人気を誇るアルファードが、このような特別な用途でも活躍している点は非常に興味深いところです。