もやしがシャキシャキ!最高のナムルになる、ゆでる前の「ほんのひと手間」

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庶民の味方もやし

数年前と比べ、米も食品もガソリンも高騰し、今年に入ってからは交通費や電気代も値上がり。これまで「庶民の味方」だったファストフードでさえ、気軽に手を伸ばしにくくなった。頼みはスーパーやコンビニの値引きシール、という日もあるだろう。

そんな中でも、ほとんど価格を変えずに私たちの食卓を支えてくれている野菜がある。それが、もやしだ。

20〜40円ほどで手に入り、かさ増し料理にも重宝する存在。朝のスーパーでは山のように積まれ、夜には棚が空になる――その光景からも、どれだけ多くの人に頼られているかがわかる。シャキシャキとした食感で、炒め物やサラダ、麺類のトッピングなど、どんな料理にも合わせやすい、使い勝手のよい野菜なのだ。

ただ、時に「水っぽくなる」「べちゃっとしてしまう」と感じたことはないだろうか。

そんなもやしの扱い方に、新しい視点をくれるのが、『野菜のいいぶん 誰も教えてくれない秘密のレシピ130』(白崎裕子著/ダイヤモンド社)だ。

「まだ何者にもなっていない野菜」

著者の白崎裕子さんは、葉山町で料理教室「白崎茶会」を主宰。予約の取れない教室として知られ、素材の声に耳を傾けたシンプルで理にかなった料理を提案している。

本書は、日々、お茶や野菜、粉の言葉を聞きながら暮らしているという白崎さんが、野菜フレンドリーな経験を生かし、野菜の声の代弁者となって、調理をぐっと楽にするコツをおいしいレシピとともに紹介するのものだ。

本連載では、そんな野菜の声を生かした、にんじんの青臭さを消す方法や、しなびたキャベツの活用、ねぎの青い部分の使い方、かぼちゃの切り方と塩煮などをお伝えしてきた。どれも目からウロコの「いいぶん」ばかり。

これまでの野菜料理の失敗は、扱い方に非があったのかも。

白崎さんはもやしを、「まだ何者にもなっていない野菜」と紹介している。

「白いのは、まだ光に会っていないから」で、暗い中、種の力だけで成長した、水をたっぷり含む野菜。ゆえに、その水気とどう扱うか。

「作る人の腕を試してくる」油断大敵な存在だという。

そんなもやしを、誰もが失敗せずにしゃきしゃきに茹でる方法とは。

しかもそれは、味がしっかりからみ、冷めてもべちゃっとしない、理想の仕上がりになるというなら、ぜひ知りたいところである。

本書より抜粋してずばり、お伝えする。

もやしのいいぶん

片栗粉をまぶしてからゆでるとシャキシャキになり、冷めても水っぽくなりません。

酢を入れることで、もやしのにおいが控えめになり、色も白く仕上がります。

シャキシャキゆでもやし

材料(2人分)

もやし…1袋(200g)

ニラ…¼束

片栗粉…小さじ2

塩…小さじ1

酢…小さじ1

【ナムルだれ】

すりごま…大さじ1〜

ごま油…小さじ2

酢…小さじ1

塩、てんさい糖…各適量

作り方

1 もやしはさっと洗い、ざるに上げて水気をしっかりきる。ボウルに入れ、片栗粉を加えて手で全体にまぶす。ニラはもやしと同じ長さに切る。

2 鍋に1lの湯を強火で沸かし、塩、酢を加え、もやしを入れる。1分ほどしてフツフツしてきたらニラを加えて沈め、すぐにざるに上げる。水気をよくきり、【ナムルだれ】など好みの調味料を和えて食べる。

保存メモ

もやしは呼吸が盛んで傷みやすい野菜。野菜室より温度の低い冷蔵室へ。できれば翌日までに使う。水がたまったら捨てる。

「水っぽくなる」「べちゃっとする」という使い手の声に対し、もやしはこう言いたいらしい。

「味が決まる。べちゃっとしない。僕の夢なんだ」

安価で手軽なだけに、つい扱いが雑になっていないだろうか。

茹でる前にしっかり水気をきる。

片栗粉をまぶす。

時間をはかって茹でる。

これだけで「もやしの夢」は叶えられ、食卓にはおいしい茹でもやしがのる。

野菜のいいぶんに、ぜひ耳を貸していただきたい。

「混雑が苦手」と訴えるもやしの炒め方など、もっと野菜のいいぶんを知りたい方は、こちらから。

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