大谷翔平はなぜ打てない? 年間55発の昨季から10.2%増の“異変” ド軍首脳陣が見定めたスランプの「原因」

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打球が思うようにかっ飛ばせず、苦心が続いている大谷(C)Getty Imags

 偉才のバットが鳴りを潜めている。ドジャース大谷翔平だ。

 今季の大谷は、右肘側副靭帯の損傷によって肘に人生2度目のメスを入れて以来、約3年ぶりに開幕から投打二刀流に挑んでいる。当然、ポストシーズンを含めた“完走”が求められる中で、現状で懸念されているのは、打撃での極端な不振だ。

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 現地時間5月6日のアストロズ戦でマルチ安打を記録した大谷だが、同試合終了時点で37試合に出場しての打率は.248。さらに空振り率27.9%、三振率22.7%と精彩を欠いている。

 加えて彼の打撃における最大の魅力であるパワー面でも今季は迫力に欠ける。無論、「大谷にしては」という前置きは必要だが、6本塁打、ハードヒット率48.9%、長打率.442、OPS.831と物足りなさは否めない。

 直近7試合でも打率.192、0本塁打、長打率.269と悩ましい状況が続く大谷。ではなぜ、稀代の天才スラッガーは、打てずにもがいているのか――。

「ショウヘイ・オオタニも結局のところ人間だ」

 そう記した米紙『Los Angeles Times』は、今季の大谷は右方向に打球が飛ぶ割合が53.4%と、年間55本塁打、OPS1.014と打ちまくった前年比で10.2%も増加していると紹介した。つまり引っ張る傾向が強くなっているというわけだ。これは「やっぱり甘い球はセンター方向に打つ。基本的なことですけど」と常々語ってきた二刀流スターにとって理想的な状態ではないのかもしれない。

 ちなみに同紙の取材に応じたアーロン・ベイツ打撃コーチは、「彼にとって重要なのはタイミングと感覚。つまりボールをしっかり捉えることにある」と明言。思うように飛ばせていない現状を、次のように分析している。

「彼が正しい構えでボールを見極め、しっかりと打ち抜くことができた時に、何ができるのかはすでに証明されている。ただ、今は打席での対応を調整し、球場の広いエリアを狙えるようにしている段階だ」

 MLBキャリアで3、4月は平均打率.293、同長打率.559と春先は好調を維持してきた。それだけに、ここから「打者・大谷」がどう巻き返すかは興味深くもある。「オオタニがスランプから抜け出せない理由は何もない」と期待される31歳のパフォーマンスは、加齢によって体力的な負担が増加していく二刀流の今後を見定めていく上でも、しっかりと見守っていきたいところだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]