「未来のダウンタウン」がライバー転身で大復活…元りあるキッズ・長田氏が明かす”それでも過酷すぎる”ライブ配信のリアル
かつて一世を風靡した『りあるキッズ』という漫才コンビを覚えているだろうか。
'96年に小学生でデビューし、'03年には史上最年少となる10代でのM-1決勝進出を果たす。「未来のダウンタウン」と期待されたが、ギャンブルによる借金問題で'14年にツッコミの長田融季氏が吉本興業を退社。コンビも解散となり、長田氏は表舞台から完全に姿を消した。
現在、長田氏は40歳になった。スキャンダルによって消えた芸人はその後困窮することも少なくないが、意外にも、氏の生活は潤っている――その大きな収入源になっているのが、「ライブ配信」だ。
「月々80万円くらいの収入はありますね」
長田氏本人が語る。
「'23年に『ラジオトーク』というアプリで配信を始めたんです。月間100万円を超える『投げ銭』をもらって、何度かアプリ内のランキング1位も獲得しました。その後、TikTokに移り、現在は『ふわっち』で配信を行っています。いまも、配信と関連の仕事で月々80万円くらいの収入はありますね」
ライブ配信とは、ネットを通じて映像や音声をリアルタイムで配信する仕組みのこと。配信者と視聴者が双方向でコミュニケーションできるのが特徴だが、その最たる例が「投げ銭」である。
視聴者が配信システム内の「アイテム」や「ギフト」を購入して贈ることで、配信者に金銭として還元されるのだ。アイテムやギフトには、数円程度から8万円以上のものまである。
市場調査会社「マーケットリサーチフューチャー」によると、現在、日本におけるライブ配信の市場規模は約4000億円にも上るとされる。
否応なく「ランク付けされる」弱肉強食の世界
ライブ配信はYouTubeなどの動画プラットフォームのほか、「17LIVE」や「Pococha」といったアプリで行われる。なかでも隆盛を誇っているのが「TikTok LIVE」だ。
「公表はされていませんが、TikTokのライバー数は約50万人とされています。ライバーは獲得した投げ銭の額によってA1〜D5クラスの18段階に細かくランク付けされていますが、僕はBランクまでしかいけませんでした。
上位1%程度しかいないA1クラスは、月収200万〜300万円はないとキープできない。トップライバーと呼ばれる存在になると、年収は軽く1億円を超えますね。'24年にランキングトップだったライバーは、年間18億円超の投げ銭額を記録していました」(長田氏)
トップライバーにはガーシーや明日花キララといった著名人もいるが、一般的にはまったく知名度のない配信者も多い。投げ銭が集まらなければランクが上がらないため、ライバーたちの活動は過酷だ。
Aクラスに所属するライバーのしめさば氏(30歳)が、日々の生活を明かす。
「私は毎日、夜の10時半ごろから7〜8時間、ライブ配信をしています。視聴者は平均して30人くらいで、一日のギフトの額は10万〜13万円です。一日でも休むとランクが落ちてしまうので、毎日配信をしています」
「配信が生活のすべて」という過酷さ
4月下旬、本誌記者が実際にしめさば氏のライブ配信を閲覧してみると、その日は20人ほどの視聴者が集まっていた。しめさば氏が雑談をしたり、他愛もないコメントに返答したりして配信は進んでいった。
様相が変わったのは、「バトル」と呼ばれる他のライバーとのコラボレーションが始まったときだ。投げ銭の額によって勝敗が決する5分間のイベントで、次々と「バラ」や「花束」といったアイテムが投じられていく。
投げ銭があるたび、
「ナイッスゥ〜!」
と声をあげるしめさば氏。試しに記者も少額のアイテムを贈ると、バトル終了後に丁寧に感謝を述べてくれた。
「投げ銭をするタイミングを作るために、TikTokにはさまざまなイベントが用意されています。最もポピュラーなものが『バトル』で、2〜4人のライバー同士でいつでも行えます。私は一日に5〜6戦、多い人だと20〜30戦やっていますね。
私はホントに配信が生活のすべてで、友達と遊ぶこともほとんどありませんし、冷蔵庫が空っぽになるまで買い物にも行きません。投げ銭が集まった時はアドレナリンが出て眠れなくなるし、寝られても配信している夢ばっかり見ています(笑)」(しめさば氏)
【後編記事】『「枕営業すら当たり前」投げ師を取り合い、承認欲求で殴り合う《過激なライバーたち》のあまりに笑えない日常』へつづく。
「週刊現代」2026年5月11日号より
【つづきを読む】「枕営業すら日常茶飯事」投げ師を取り合い、承認欲求で殴り合う《過激なライバーたち》のあまりに笑えない日常
