イラン情勢の行方は?

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 停戦を受けて日経平均は急騰

 日本時間の2026年4月8日、米国とイランはパキスタンの仲介により2週間の停戦に合意し、4月10日からパキスタンでの交渉が始まりました。

 4月8日には、停戦合意報道を受けて日経平均株価が急騰、前日比2878円高で取引を終えました。まずは停戦ですが、これをきっかけに終戦に向かう機運が高まっており、これを株価が織り込んだ形ではないかと思います。米トランプ大統領もそれを望んでいるものと思われます。

 ただ、イスラエルはイランの体制が変わっていないことを理由に、今回の停戦に不満を持っていると伝えられています。いつまた核兵器開発を進めるかという懸念は、今後の火種として残るからでしょう。しかし、今のイランの体制を変え、民主国家に変えるといったことは現実的に難しいことも確かです。

 イランとしても、今の状態を続けられると経済を含めて壊滅的なダメージを受けますから、早く攻撃をやめて欲しいというのが本音だと思います。その意味で今後の交渉がどうなるかですが、最悪は再び戦争状態に陥ることです。

 私は政治や軍事の専門家ではありませんから、交渉などの動きを見定めたいと思います。今の動きを相場の波動から見ると、この後株価は上がるだろうという予想になります。

 それはなぜかというと、直近の高値は2月26日の5万9332円、安値は3月31日の5万558円ですが、この下げ幅の半値戻しは5万5000円近辺です。停戦合意の4月8日に、この壁を突破しましたから、これは上昇サインの1つです。

 そして4月8日の日足を見ると、寄り付きから高寄りしたので上に窓が開いています。2878円高ですから超陽線が出ました。寄り付きが5万4387円でしたが、それがほぼ安値です。長いローソクが出て上にヒゲがある形は酒田五法で「寄り切り線」といいます。

 同時に、ヒゲが短いので寄り付きが安値で引け値が高値、上ヒゲ、下ヒゲなしという「陽線丸坊主」の形にも見えます。「寄り切り線」でも、「陽線丸坊主」でも強い上昇のサインです。

 前述のように、直近の安値は5万558円ですが、その前の安値が3月23日の5万688円です。これで綺麗なダブルボトムが入っています。3月31日の5万558円が二番底となって、短期波動で底入れした可能性があります。

 そうなると、多少上がったり下がったりという紆余曲折はあっても、2月26日の5万9332円を早ければ4月末くらいまでに突破し、6万円を目指す動きになるのではないかと思います。これが相場の波動から見た予想です。

 この後、株価が上がってくるとすると、それを裏付ける情報が出ているか、あるいは出てくるかを見る必要があります。

 第1に、停戦は1つの材料です。これが終戦につながることが理想的ですが、まだ予断を許しません。第2に、過去最大規模となった約122兆円の予算が成立したことです。高市早苗首相は昨年度内の成立にこだわったようですが、4月初旬ですから、ほぼそれに近いといっていいタイミングでの成立です。

 この予算を積極的な経済成長に向けて活用していくことになります。
 
 こうなると、高市首相の次の目標は憲法改正だと思います。イラン戦争を巡っても、自衛隊を派遣することはできず、トランプ大統領も会見で「日本は助けてくれなかった」と不満を漏らしています。

 厳しい国際情勢が続く中、日本として自衛隊をどう位置づけるかは重要な課題です。かつての湾岸戦争の時、日本は135億ドル(当時の1兆7500億円)という巨費を支援したにもかかわらず、派兵しなかったので、全く評価されなかったということが思い出されます。