中日の井上監督

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主力の離脱

 中日は24日現在、21試合を終えて4勝17敗。今季は「5年連続Bクラスからいよいよ脱出か」などと前評判が高かっただけにファンならずとも“どん底”ぶりには驚きを隠せないでいるようだ。負けが込む原因を探っていくと空中分解とも言えそうな状況が浮かび上がってきた。

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 まずは、チーム事情を説明してもらおう。

「主力の離脱が目立ちますね。野手陣ではリードオフマンの岡林勇希、俊足巧打で長打力もある上林誠知、新外国人の長距離砲サノー。好調だった福永裕基もプレー中の脳震とうで登録抹消中。開幕からセットアッパーの清水達也とクローザーの松山晋也が不在で、松山は一軍復帰しましたが9回2点リードの場面で登場してまさかの4失点で敗戦投手となるなど、セーブ王を獲得した去年の勢いを現時点で取り戻せていません」

中日の井上監督

 と、スポーツ紙デスク。

球団史上初の事態

 広島との開幕戦は4点リードで9回を迎えたが、松山の代役として登板したアブレウが打ち込まれて同点に追いつかれて延長10回にサヨナラ負け。登板中にアブレウはぎっくり腰の症状があったとされるが、そこから歯車が狂い始めたのか、疫病神にとりつかれたように連敗街道をひた走っているようだ。

 球団は4月13日、落合英二2軍投手コーディネーターを1軍に合流させることを発表した。1軍の投手コーチ陣はこれで4人となったが、特効薬となりえず、24日までに今季ワーストの6連敗を喫した。

「今季は球団創設90周年のメモリアル・イヤー。本拠地バンテリンドームに外野テラス・ホームランウイングが設置されたこともあって例年以上に開幕ダッシュが期待されたのですが、20試合以上を消化して勝率が2割に満たないのは球団史上初めて、と不名誉な状況となっています」(同)

「すでに解任論」報道も

 FRIDAYデジタルは「中日・井上一樹監督に『シーズン途中解任論』浮上…球団は『孤立気味』の嶋基宏ヘッドに”期待”か」(4月20日)との記事を配信した。記事の中身はざっと以下の通り。

・井上一樹監督が選手を把握できていなくて采配が後手に回っている。監督の選手起用に進言できるコーチがいないのではないか。

・ヤクルトから移籍した嶋基宏ヘッドコーチが機能していない。嶋コーチの入閣は球団主導で行われたようで、井上監督は直前までそのことを知らされていなかったようだ。球団がお膝元・岐阜出身の嶋ヘッドを後継監督候補として見ているのではないかと井上監督は疑心暗鬼になっている。

・すでに井上監督のシーズン途中解任論が出てきている。嶋政権を見すえて嶋ヘッドにアピールする選手もいる。ほぼ学級崩壊の状態だ。

ケンカするほど仲が良い?

「負けが込むと監督の采配が悪いと叩かれるのは仕方ないことですし休養とか解任説が出回るのは常ですが、井上監督と嶋ヘッドの関係が良くないのは事実のようです。ケガ人が多いこともあり、嶋ヘッドが調子の良い選手の名をあげて起用を具申したところ、井上監督はこれを無視したり“決めるのはオレだから”などと言ったりしたようです。一説によると井上監督は嶋ヘッドのしつこさに耐えかねて“黙れ”と一喝したともうわさされています」(同)

 監督が決めるのは当たり前だし、ケンカするほど仲が良いとも言うが……。

「ケンカするほど仲が良いと言えるような雰囲気ではないようです(笑)。嶋ヘッドとしては監督を立てつつも耳の痛いことも伝えなければというスタンスだったようですがね」

話が長い点も

「井上監督はミーティング時の話に抑揚がなくダラダラ長く選手は辛そうにしているとも聞いています。面白くもない話をずっと聞いていたい選手はそもそもいないわけですが、その類の話が出回っているのはぶっちぎりの最下位だからということも当然あるでしょう」(同)

 井上監督は阪神のヘッドコーチ時代の2022年、プロ野球記録となる「開幕9連敗」を経験している。その年の開幕戦ではヤクルトを相手に最大7点リードを引っくり返されて逆転負けした。その点を今季開幕戦の逆転負けと重ねて見る向きは少なくない。4月下旬時点で最大借金は16だったが、7月下旬にはこれを“完済”。最終的には3位でクライマックスシリーズ進出を果たした。

「井上監督は諦めないことの大切さを噛みしめてこの驚異的な巻き返しを思い出しているのかもしれませんが、当時の阪神の矢野監督と井上監督とは良好な関係でした。その違いは大きいかもしれません」(同)

デイリー新潮編集部