コベントリーのプレミアリーグ昇格に大きく貢献した坂元。(C)Getty Images

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 2026年4月17日、コベントリーがイングランド2部リーグ2位以上を確定させ、25年ぶりのプレミアリーグ復帰を決めた。同クラブの監督を務めるのは、かつてチェルシーでゴールを量産したフランク・ランパード、そして主力の1人を担うのは、坂元達裕だ。

 1996年10月生まれの坂元は、FC東京ジュニアユース、前橋育英高校、東洋大学を経て、2019年にJ2のモンテディオ山形でプロデビュー。その1年後にJ1のセレッソ大阪、2022年1月に当時ベルギー1部のオーステンデヘ移籍し、2023年7月からイングランド2部のコベントリーでプレーしている。

 加入1年目は9位、2年目の昨季は11月のランパード監督就任からチーム状態が上向き、5位でフィニッシュ。昇格プレーオフに進んだが、準決勝で今日プレミアリーグで躍進するサンダーランドに競り負け、惜しくも昇格を逃した。

 そして迎えた勝負の3年目。苦戦する時期もありながら順調に白星を重ね、ついに悲願を成就させたのである。

 ランパード監督から厚い信頼を寄せられている日本人レフティは、現在は肋骨の怪我で戦列を離れているものの、シーズンを通して重要戦力として存在感を示し、7ゴール3アシストをマーク。昇格に大きく貢献した。
 
 遡ること10か月前。2025-26シーズン開幕を控えた坂元にインタビューをする機会があった。その際に、世界最高峰と称されるプレミアリーグに関して尋ねると、坂元は「もちろん、2部との差はすごく大きなものだと理解しています。ここ2年、2部から上がった3チームがそのまま降格している現実を見ても、差は大きい」と冷静に分析しつつも、真っすぐな目でこう話していた。

「自信はありますね。自信はあるというか…やってみたい、自分の価値を示したい思いの方が強いですね。世界トップのプレミアで、自分みたいなプレースタイルの選手がどれだけできるのか僕自身すごく気になります。

 ウインガーとして僕はそこまでスピードがないですし、身体でゴリゴリ行けるタイプでもないですけど、自分みたいなタイプがプレミアリーグで活躍できたらすごく面白いと思います。やってみたい、チャレンジしたい気持ちはすごく強いです」

 また、初招集を受けた2021年を最後に遠ざかる日本代表への想いも明かしていた。

「もちろん入りたいです。今回も代表に入れずに悔しいですが、もし今回プレーオフを勝ち抜いてプレミアに行っていたらもっとチャンスはあったと思います。現に僕がそのチャンスを逃しているので、言い訳はできません。プレミアに上がって、ある程度活躍を示せれば、可能性は高まると思っているので、今はこのチームでとにかく結果を残してプレミアに上がることが全てだと感じています」

 有言実行。見事に所属クラブを最高峰へと押し上げてみせた。来季もコベントリーでプレーするとは限らないとはいえ、その活躍に期待せずにはいられない。

「僕はプロになれるかも結構ギリギリの状況だった。もちろんその時には、海外に出る考えは1ミリもなかったです。一歩一歩堅実に結果を残して階段を上ってきた」という坂元。等身大のステップアップはまだまだ続く。

構成●有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)

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