「理不尽すぎる暴力の現場」暴行を止めに入ったタクシー運転手が全治2年の大ケガの“一部始終”
注意した運転手に暴行
「相手がのびた後、タコ殴りはしていない」
ケンカを止めに入ったタクシー運転手を殴り、大ケガを負わせた24歳の男は、「何発も殴ってはいない」と供述したのだという。それなのに「全治2年」というケガを負わせられるものなのだろうか。
「3月25日、警視庁板橋署は傷害の疑いで、自称・自営業の福田琉斗(りゅうと)容疑者(24)と日本経済大学3年の松井大海(だいかい)容疑者(21)を逮捕しました。昨年12月、コンビニの駐車場で寝ていた松井容疑者を通りかかった5人の男女が起こしたことで、松井容疑者が激怒。福田容疑者を呼び寄せて、5人のうち2人に暴行しはじめたのです。
近くのタクシー会社に逃げ込んだ残りの3人の後を福田容疑者が追いかけてきました。その場にいたタクシー運転手の男性(40代)が『外でやってくれ』と注意したところ、福田容疑者がタクシー運転手を殴り、あごの骨を折るなど、全治2年の重傷を負わせたのです。
福田容疑者は『断片的だが、殴ったことは覚えている』と容疑を認め、松井容疑者は『納得していない』と容疑を否認しているといいます」(全国紙社会部記者)
3月28日、福田容疑者の身柄が検察に送られた。板橋署の護送口から姿を現した福田容疑者は一瞬、顔を伏せたものの、すぐに顔を上げ、肩をいからせて歩き始めた。そして、威嚇するかのようにカメラマンに鋭い視線を向けてきたのだった。
事件があった昨年12月にいったい何が起こったのだろうか。
「寝ている人がいたから心配して起こしてあげたら、事件に巻き込まれたみたいです」と話すのは、大ケガを負ったタクシー運転手が勤務しているタクシー会社の関係者だ。
追われた男性が話した事件の詳細
事件の翌日、逃げ込んだ男性の1人がお詫びに訪れたのだという。
「40歳くらいの男性で、『巻き込んでしまって申し訳ございません』と菓子折りを持ってお詫びに来られました。この男性はひっかき傷くらいでしたが、なかには殴られてケガを負った人もいるということです。
『追いかけられて、知り合いが殴られて、怖くてここ(タクシー会社)に逃げ込んでしまいました』と謝罪されましたが、この人たちが暴力をふるったわけではないですしね。おちおち、寝ている人も起こせませんねって話したんです」
そして、事件当日のことを、こう聞いたのだという。
「その日は忘年会があって、男女5人で帰る途中だったといいます。その帰り道、コンビニの駐車場で寝ている男性(松井容疑者)がいた。冬だし夜中だし、風邪でもひいたら大変なので、起こしてあげようとなった。そして声をかけたら、寝ていた男性が起きたので、5人はその場を離れたということでした」
5人がしばらく歩いていると、その男が仲間を連れて追いかけてきたという。
「後ろから何か怒鳴りながら何人かで追いかけてきて、いきなり1人が殴られたといいます。血だまりができるほどでした。ここで殴ったのは、駐車場で寝ていた男(松井容疑者)だということです」
この血だまりは翌日の朝にも残っていたそうだ。そして、いきなりの暴力に恐怖を感じた5人のうち3人がタクシー会社の敷地内に逃げ込んだ。
「タクシー会社なんで夜中でも明かりがついてますしね。そうしたら、男(福田容疑者)がタクシー会社の中に入ってきて、逃げ込んだ人たちを追いかけまわし始めたんです。車に傷でも付けられたら大変なので、その場にいた乗務員が『外でやってくれ。出てってくれ』と注意したら、いきなり殴られちゃったんですよ」
「あごを砕かれ、歯を5本くらい折られました」
この関係者によると、冒頭の福田容疑者の供述は「事実」なのだという。福田容疑者はタクシー運転手を1発しか殴っていないというのだ。その「1発」があまりに強烈だったのだと語る。
「殴られた乗務員もそう話していましたし、防犯カメラの映像にも残っていましたが、その男が殴ったのは1発だけです。下から腕を振り上げるような、アッパーカットみたいな動きです。躊躇なく相手にアッパーカットを打ち込んで、1発であごを砕くなんて、ボクシングでもやってんじゃないかって思いました」
殴られたタクシー運転手は、最近やっと働けるようになったのだという。ケガの具合について、この関係者はこのように説明してくれた。
「あごを砕かれ、歯を5本くらい折られました。半月ほど入院したのですが、当初は家族しか面会できませんでした。そして1ヵ月半ほど仕事ができませんでした。ものが食べられないので、最初は流動食です。
あごが安定するまで歯を入れられないということで、2月の終わりか3月に入ったあたりから、やっと治療が始まったんです。だからまだ歯は入っていません。痛みはだいぶ治まり、話もちゃんとできるようになりましたが、まだ硬いものは食べられません。これからまだまだ通院が続きますし、来年もまた、あごの手術をしなくてはいけないんです」
治療費などは労災でまかなったものの、犯人側からはいまだに何の連絡もないのだという。
心配して起こしてくれた人たちを追いかけて殴りつけた松井容疑者。ケンカを止めに入ったタクシー運転手に大ケガを負わせた福田容疑者。
あまりに理不尽な暴力をふるったこの2人は、今後の取り調べのなか、何を話すのだろうか。
捜査はまだ始まったばかりだ。
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取材・文:中平良
