「ETCカード」を面倒で“挿しっぱなし”にすると、万一の場合「カード会社が補償してくれない」って本当ですか!? 2030年には“旧規格のETC車載器”が使えなくなる問題も…注意点を解説
ETCカードを「挿しっぱなし」にすべきでない3つの理由
ETCカードを車内で挿しっぱなしにすべきではない理由としては、主に以下の3点が挙げられます。
・理由1:高温によるICチップ破損
ICチップの動作限界は、一般的に100度前後といわれています。しかし、真夏日には車内のダッシュボード付近が70度近くになることもあり、熱で変形・破損して使えなくなる恐れがあります。なお、破損によるカードの再発行手数料は、各社おおむね1000円程度かかります。
・理由2:開閉バーの破損による賠償リスク
ICチップの破損により決済や通信動作に不具合が生じた場合、料金所のバーが開くのが遅れたり、開かなくなったりする可能性があります。バーに衝突し破壊してしまった場合は、賠償を求められる可能性があります。バーの値段は1本につき6万円ほどといわれています。
・理由3:盗難・不正利用のリスク
3つめの理由は、タイトルにも挙げられている盗難や不正利用です。この点については、以下で詳しく解説します。
ETCカードを車内に放置して盗難されると「重大な過失」と判断される恐れも
前段で触れた「盗難・不正利用のリスク」について詳しく見ていきましょう。
万一、ETCカードが盗難にあった際、すぐにカード会社に連絡して利用を停止してもらえば被害を防げます。しかし、持ち主(運転者)の管理方法に責任があると判断された場合、不正利用された金額が補償されない可能性もあります。
一例として、三井住友カード株式会社の「ETCカード特約(個人用)」を見てみましょう。第7条(紛失・盗難)に「ETCカードが盗難などにより不正利用された場合、会員は利用代金をすべて負担する」という旨の記載があります。
また、警察およびカード会社に必要な届け出を行えば損害を補償(てん補)すると定められていますが、同時に「会員がETCカードを車内に放置していた場合は、会員に偉大な過失があったものとみなす」と明記しています。
以上のことから、やはりカードの「挿しっぱなし」はリスクが大きいといえるでしょう。
ETCの「2030年問題」にも注意! 載せ替えのチェックポイントとは
国土交通省は、電波法の改正に基づき、2030年までにETC車載器の新セキュリティ規格への移行を実施する予定です。これをきっかけに、旧規格のETC車載器が使えなくなってしまう「2030年問題」が話題となっています。
国土交通省の「よくあるご質問(セキュリティ規格の変更について)」でも、従来セキュリティ対応車載器の使用について、「決済情報を保護できなくなる可能性があるため使い続けることはできません」と明確に回答しています。
同サイトには、新旧セキュリティ対応車載器の識別方法が、画像付きでまとめられています。車載器本体が使えなくなる可能性がある点にも注意しましょう。
まとめ
ETCカードの挿しっぱなしは、熱によるICチップの破損や開閉バーへの衝突リスクだけでなく、盗難時にカード会社の補償が受けられなくなるという大きな経済的リスクを招く恐れがあります。
さらに、古い車載器が使えなくなる2030年問題への対応として、新規格への載せ替えが必要か確認しておくことも大切です。万一のトラブルや手痛い出費を防ぐためにも、車を降りる際は必ずETCカードを抜く習慣を徹底しましょう。
出典
三井住友カード株式会社 三井住友VISAカード ETCカード特約ならびにETCシステム利用規程
ETC総合情報ポータルサイト
ETC総合情報ポータルサイト ETCシステム利用規程
国土交通省 新・旧セキュリティ対応車載器の識別方法
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
