群馬県の公式Xより

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群馬県が「移住希望地ランキング」で2年連続の全国1位となった。一方で、「都道府県魅力度ランキング」では2025年も39位タイと下位に沈む。 「住みたい」と「魅力的」が食い違うというこのギャップはどこから生まれてくるのだろうか。

今回の移住希望地ランキングは、公益社団法人ふるさと回帰・移住交流推進機構(ふるさと回帰支援センター・東京を運営)が発表したもので、窓口相談や移住セミナー参加といった「行動の実数」をもとに集計されている。 2024年に引き続き、2025年も群馬が相談部門・セミナー部門ともに1位となり、2連覇となった。

群馬県が1位となった背景にあるのは、都市部の家賃の高騰。高崎駅は東京駅まで新幹線で約50分と十分通勤圏内となる上、地震や台風などの災害が少ない点が魅力。たとえばNTTも2022年に首都直下地震などに備えて本社の機能の一部を高崎市に分散している。

東京に比べ、生活費や教育費も割安になることから、30代の子育て世帯からの相談人気が高いという。

ブランド総合研究所が毎年発表している「都道府県魅力度ランキング」では、群馬県は毎年下位。2025年10月に発表されたランキングでも39位タイとなっている。

なぜ「移住先」としては勝っているのに、「魅力」では負けるのか。最大の理由は、視点の違いにある。

「魅力度ランキング」は、生活者の「イメージ」や「観光したい」といった感覚を測る性格が強い。その結果として、北海道のように観光イメージの強い地域が上位に立ちやすい構図がある。

一方、移住希望地ランキングは、相談窓口に足を運ぶ人、セミナーに参加する人の実数がベース。つまり「住めるかどうか」を真剣に検討する層の温度が、そのまま数字に出る。

そのため、交通の便、住居費、子育て環境、災害リスク、支援制度など、「暮らしのコスパ」で判断したとき、群馬は強くなるのだろう。

「完全な地方移住」ではなく、「東京に残りながら生活基盤を動かす」選択肢としてハマりやすい群馬県。いま選ばれているのは、派手な魅力がある場所よりも、暮らしの現実に答えがある場所なのかもしれない。