まるで北欧の高級ホテルな車内 ボルボEX90 ツインモーター(1) 従来の流れ汲む端正ボディ ブランドのフラッグシップ
従来の流れを汲む均整の取れたスタイリング
2024年に発表された、ボルボの7シーター電動SUV、EX90。英国での販売は始まったばかりだが、2026年に電動アーキテクチャが刷新され、電圧800Vで制御される予定とのこと。急速充電も、高速化される見込みだ。
【画像】従来の流れ汲む端正ボディ ボルボEX90 競合クラスの電動SUVと写真で比較 全158枚
アメリカ・サウスカロライナ州での生産が遅れたこともあり、英国市場では様子見の状況にあるのか、2025年の登録台数はBMW iXの2割ほどに留まっている。それでも、ブランドのフラッグシップ・モデルであることは間違いない。

ボルボEX90 ツインモーター AWDウルトラ(英国仕様)
スタイリングは、従来の流れを汲んだもの。シンプルな面構成は均整が取れ、同時に新しさも漂わせる。フロントガラス上部の膨らみには、運転支援システム用のレーザーセンサー、ライダーが仕込まれている。このコブは、2026年仕様では消えるらしい。
全長はXC90より長く、大台超えの5037mm。22インチ・ホイールは、空気抵抗を抑える樹脂製カバーが覆う。中央へロゴが入らないデザインは、不思議な判断に思えた。
バッテリーは100kWhか107kWh 2モーターで最高517ps
プラットフォームは、高張力鋼板が用いられたバッテリーEV専用のSPA2。フロア部分に、100kWhか107kWhの駆動用バッテリーが敷かれる。駆動用モーターは、シングルで最高出力278psの後輪駆動が、エントリー仕様となる。
ツインモーターは四輪駆動となり、合計408psか517psを選択可能。後者では、リアモーターの方が強力になるが、通常はフロントモーターが大きなボディを引っ張る。

ボルボEX90 ツインモーター AWDウルトラ(英国仕様)
クラッチベースの電子制御リアデフが備わり、低負荷の巡航時はタイヤとモーターを分離。抵抗を減らし、航続距離を伸ばす。必要に応じて、トルクベクタリングも機能する。
試乗車は、2025年仕様で408psのツインモーターで、グレードはウルトラ。車重は、計測では2770kgあった。バッテリー容量が大きいiX xドライブ60より、約130kg重い。
高級ホテルのラウンジのようなインテリア
インテリアは、北欧にある高級ホテルのラウンジのよう。ゆったりしたサイズのシートは、肌触りの良いウールで覆われ、センターコンソールやドアパネルが包み込むようにデザインされ、心からリラックスできる。
ドライバー正面には、メーター用モニター。ガラスには、ヘッドアップ・ディスプレイが投影される。座面が高く調整域も広く、お好みの運転姿勢を探しやすい。アームレストと一体のセンターコンソールには、巧妙な2段デザインの小物入れが備わる。

ボルボEX90 ツインモーター AWDウルトラ(英国仕様)
2列目も、肩肘張らない上質な空間。シートは3分割で140mmスライドし、背もたれはリクライニングできる。両サイドのシートはワンタッチで折りたため、3列目への乗降性を高めている。
3列目の空間は、競合の7シーターSUVより僅かに広い。XC90と比較しても、前後長は約20mm広いようだ。それでも、長時間快適に過ごせるのは、小柄な大人までだろう。
ミラーやシートの調整もタッチモニターで
タッチモニターは、グーグルベースのシステムが稼働。アップル・カープレイにも無線で対応する。画面の下にはメニューバーが表示され、頻繁に利用する機能を探しやすい。表示項目をカスタマイズできれば、なお良いが。
他方、ダッシュボードも含め、実際に押せる物理スイッチは殆どない。ドアミラーやパワーシートの角度調整は、タッチモニター上で。狭い駐車場でドアミラーを畳むにも、メニューを掘り下げる必要がある。この辺りは、少し改善が必要だろう。

ボルボEX90 ツインモーター AWDウルトラ(英国仕様)
美しい造形で仕上げられた、エアコンの送風口にはノブが付いている。風向きを指で簡単に変えられ、操作性の良さを実感する。
荷室は広く、3列目のシートを起こした状態でも容量は365L。奥行きは570mmある。便利なフックやストラップが備わり、シートを畳めば1915Lまで拡大できる。
気になる走りの印象とスペックは、ボルボEX90 ツインモーター(2)にて。
