“コーヒーの街”という昼の顔とは一変、夜は洒脱な大人の酒場が増加中の清澄白河。

街きっての情報通がナビゲートする“鉄板”のハシゴ酒ルートとは。


ナビゲートするのは……


清澄白河ガイド運営・調(しらべ) 大輔さん


2011年からFacebookに「清澄白河ガイド」(@kiyosumiiine)のアカウント名で情報を発信。XやInstagramを合わせて、約2.5万人がフォローしている。自身も6年間、清澄白河に住み、現在は『清澄白河実験室-ことぶき-』の店主も務めている。



国の重要文化財にも指定されている清州橋は、街のシンボル。隅田川を挟んで日本橋と清澄白河を結び、川と空を近くに感じられる


2015年にブルーボトルコーヒーが海外初となる店舗をこの地にオープンしたのを機に、全国的にその名が知られるようになった清澄白河。

隅田川や大きな公園などが近く、お洒落な個人経営の飲食店や雑貨店も多数。都心部とは違うのんびりとした空気が流れていて、いまでは東京イーストサイドを代表するお洒落な街として、存在感を増している。

そんな清澄白河を案内してくれたのが、地域メディア「清澄白河ガイド」を通じて14年、街の魅力を発信してきた調 大輔さん。

いわく「ここ数年でまた、大人が心地良く過ごせるレストランや酒場が増えてきました。ひねりの利いたツマミと美味い酒に加え、店主の顔が見える接客は下町ならでは。場所はバラけていて、酔いさましに少し歩いて次の店、というハシゴ酒にはピッタリだと思います」。

オススメは休日の夕方スタートで、清澄長屋のハシゴから始まるプラン。空と川が近い街で、心地良い時間を存分に楽しんでほしい。


【1軒目/17:00 START】昼飲みから夜更けまで、呑ん兵衛が集う止まり木的酒場で好スタートを切る
『谷是谷』



一升瓶のケースを椅子がわりに、外でちょい飲みもOK


清澄庭園の脇に並ぶ清澄長屋に潜む酒場『谷是谷』からスタート。

「清澄白河らしい“くっつきすぎず離れすぎず”の絶妙な距離感が心地良いお店です。生中の2/3サイズの“ちょこっと生”がはしご酒のウォーミングアップにはちょうどいいです」と調さん。



左上から時計回りに「ちくわ磯辺揚げ」¥390、生姜と甘酒、水飴で作る「濁りジンジャーサワー」¥770、「ちょこっと生」¥550、定番の「トマト 三杯酢」¥490、日替わりの「三点盛り」¥1,320


どこか温かみのある店内でいただけるのは、小皿中心の和のメニュー。

軽くつまめる2〜3品と一杯で、清澄ならではの空気になじもう。



【2軒目/18:00】カレー店から酒場へチェンジ。アペ利用でも〆に行くでも使いやすく頼りになる一軒!
『フダン』



店内は天井が高く、小ながらに開放感あり


流れるように1軒目と同じ清澄長屋にある酒場『フダン』へ。

「ここ数年、清澄通り近辺に夜遅くまで営業する店が増えて盛り上がりを見せている」のだそう。

扉を開けると、鼻腔をくすぐるエスニックな香りと、目に入る黒板に書かれた酒飲み垂涎のメニューに期待が高まる。



左上から時計回りに「グラスワイン」¥1,100〜、ウォッカをベースに複数の酒類をブレンドした「ロペ酎」¥600、「紫キャベツと生姜のマリネ」¥550、「ウズラのアチャール」¥650


すっきりした自家製チューハイ「ロペ酎」を片手に、元カレー専門店ならではのスパイスの効いたアテで、暑気払いするのに最適だ。



【3軒目/18:45】都会の賑やかさを忘れさせ、安らぎのひとときを演出するリバービューがお気に入り
『CLANN BY THE RIVER』



店の上はホテルで、インバウンドのゲストも多い


調さんが「公園と川があって、東京都心にしては空が広い」と話す清澄白河の魅力をダイレクトに感じられる絶好のスポットは、清洲橋のたもとにある『CLANN BY THE RIVER』。



クラフトビールは常時6タップがそろう


「ビール醸造所を併設したレストランで、ロケーションがとにかく最高。空と清洲橋、その向こうにはスカイツリーまでが視界に収まります」



「AKEGATA」ハーフ¥1,200(左)は、隅田川に反射する朝焼けをイメージし、フルーティでスパイスが利いている。「East Cape 6:54」ハーフ¥1,300(右)は、ニュージーランド産のさまざまなホップを贅沢に使うIPA。どちらも醸造所「DAWNBREWS」のオリジナル


開放感たっぷりの風景を眺めながら、クラフトビールで喉を潤し、一回リセット。後半戦はまだまだこれから!



【4軒目/19:00】グルメな大人も納得のクオリティのサク飲みが叶う注目の人気ビストロ
『Lol.』



高層ビルや商業施設がないため、夜になるほど落ち着きが増す街の中でも静かなエリア


清澄白河でいま、一番熱いとされる店は住宅街の中にある『Lol.』。



看板メニュー「カニミソコロッケ」¥1,500(手前)。おばんざいの「生ハムとライムのジャーキー」¥500(奥)、グラスワイン(¥1,300〜)は常時15種類前後がそろう


「アラカルトで好きなものを頼める自由度が高く、量もちょうど良い。2人でシェアするなら3〜4品オーダーするのが理想的」と調さん。

サクっと飲めるおばんざいがあるのも嬉しい。



古民家の梁をそのまま活かした空間


ジャンルにとらわれない多彩な料理と通も唸るワインのセレクト、それでいて気取らない雰囲気で、「こんなお店を待っていた」と大人たちを歓喜させる。



【5軒目/21:00】清澄のバーで〆たい欲を満たしてくれる、貴重な深夜営業店
『Bar Re:UNION』



天井が高い店内は、ゆったりとした落ち着ける空間


22時以降の選択肢が少ない清澄白河。「バーで〆るとなると、森下や門前仲町まで足を延ばす人も多かった」とか。

だが昨年秋、この『Bar Re:UNION』がオープンしたことにより、ゆっくり飲める環境が整った。



ダークラムをベースにしたデザートカクテル「リッチモンブランエスプレッソ」¥1,580(左)。フレッシュなハーブの香りが爽やかな「ハーバリウム75」¥1,580(右)


「旬のフルーツやハーブ、茶葉を使ったオリジナルのカクテルの多くが¥1,000台と良心的」なのも通いたくなる理由。

駅まで徒歩1分の好立地だから、清澄白河の夜を満足ゆくまで堪能できる。


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