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ふるさと納税の寄付総額は昨年度、全国の自治体で約1兆2728億円に上り、制度開始以来、過去最高を記録しました。こうした中、仲介サイトが行うポイント付与が今年10月から廃止されることが決まり、各自治体では駆け込み寄付への対応に追われています。

【写真を見る】「ふるさと納税」ポイント付与廃止前に“駆け込み寄付”急増 自治体が対応に追われる

ふるさと納税の魅力と利用者の声

街の人にふるさと納税について聞きました。
「毎年しています。返礼品は食べ物が多いです。肉とか特産品とか」「返礼品は日用品のトイレットペーパーに使うようにしています」「季節のフルーツと牛肉、近江牛とかブランド牛でなかなかスーパーで買えないようなものを選んでいます」

豪華な返礼品が人気のふるさと納税。自分が選んだ自治体に寄付すると、寄付額の3割相当の返礼品を受け取ることができます。寄付に対して所得税と住民税の控除が受けられるため、実質の負担額は2000円です。

村上総務大臣:
「公金を使用した公的な税制上の仕組みでありまして、いわゆるインターネット通販であってはならない」

仲介サイトが独自に行う「ポイント付与」も魅力の一つでしたが、総務省は仲介サイトによる「ポイント付与」を10月から禁止に。過熱するポイント競争を抑制し、自治体の財政負担を軽くする目的です。

ポイント付与禁止について街の人は――
「ポイント還元率で決めています。同じ商品でも全然違うので、絶対きょうします」「今年はもう3万円位しました。ルールなら仕方ないかな」「ポイント還元は大きいと思います。廃止だからといって来年から辞めようという感じにはならないと思います」

ポイント付与廃止で駆け込み需要

ポイント付与の期限が迫る中、2023年度の寄付額が20億円で大分県内トップの国東市では、8月中旬から“駆け込み寄付”が急増しています。

国東市観光・地域産業創造課 大野将寿さん:
「9月の状況は去年と比べて約3倍の寄付件数が入っている状況です」

市は駆け込み需要に備え、返礼品を扱う事業所に在庫の確保するよう要請。また、返礼品の発送期間を通常より延長するなどして対応にあたっています。

水産加工会社「国東物産」では、タコやタイ、ハモなどを使った20種類の返礼品を出品しています。8月の申し込みは前の年より2割ほど増加しています。

国東物産 野田大輔社長:
「非常に売り上げの貢献度が大きくて、これがなくなったらどうしようかなという重要な部分を占めています」

一方、駆け込み需要の反動で、10月以降の件数の落ち込みを懸念しています。国東物産ではサザエなどを使ったおせちメニューを今年新たに用意していて、例年ピークとなる年末の取り込みを図ります。

国東物産 野田大輔社長:
「駆け込み需要で増えたからプラスに振れるかというと、最後に帳尻が合うんじゃないか。そんな見方もあるので慎重に見極めたい」

事業者の工夫と今後の課題

今後のふるさと納税の動向について、仲介サイトの比較を行う運営会社「ふるさと納税ガイド」の福田航太代表は、「ポータルサイト側の負担で手数料を下げる代わりにこのサイトイトだけ少し量が多いなど差別化が始まっていて各サイト強化してくると思います」と話します。

国東市は今後、事業者と連携して新たな返礼品の開発やPRを強化し、新規の寄付者の獲得を目指します。

国東市観光・地域産業創造課 大野将寿さん:
「国東市には海の幸、山の幸があるのでそれらを全国の皆様にPRしていければと思います」

ふるさと納税の駆け込み需要が続く一方で、新たな獲得競争の動きも始まりそうです。