トランプ大統領は対米投資80兆円について「我々の資金であり、私たちが好きなように投資できるお金だ」という認識だが、日本政府はアメリカ投資する企業に政府系金融機関を通じて出資や融資などを行うものだと説明し、双方の主張は食い違っている。9月16日の「くにまる食堂(文化放送)」では、関西学院大学教授村尾信尚が、この問題について語った。

村尾「トランプさんにしてみれば80兆円のキャッシュが我々にプレゼントされるんだと思い込んでいるふしがなきにしもあらず。あるいは思い込んでいなくても『俺は日本から80兆円得たんだ』と言いまくってますから、あえて日本を苦境に陥れようと思って、そういうことを言ってるのかもしれません。しかし日本では赤沢大臣が国会で説明しているように『この80兆円は丸々税金ではありませんよ。出資で確かに一部は差し出すけれど、大半は融資です。あるいは融資に関する補償額です。万が一、民間の投資で何兆円融資をしても政府が補償をします。その補償額も80兆円の中に入ります』というように、いわゆる“真水”の額は80兆円なんてものではなく、1兆円、2兆円あるかないかと言っています。おそらくその理屈で霞が関は予算を組み始めていると思うんですよね。ですが心配なのはアメリカに『実は80兆円の中身はこうなんです』と言った途端にトランプさんが『おいおい、ウソついただろ!』ということになって、また関税交渉が差し戻しになるかもしれない。そんな懸念を私は持っています」