26年W杯の現地観戦は要注意!水1本10ドルでホテル代は4倍。とにかくカネが消えていく――“透明バッグ”も必携【クラブW杯現地ルポ】
今回のクラブW杯は、とにかく金がかかった。 グループステージの試合のチケットは80〜150ドルで、MLSの試合の平均価格30ドルをはるかに上回っていた。準々決勝と準決勝のチケットは200〜300ドル、決勝は400〜1850ドルと、とんでもない値段だった。4歳の子どもも大人と同じ金額だ。 観戦者を苦しめるのはチケット代だけではない。38度の暑さの中、さらなる出費が待っていた。ミネラルウォーターは6ドル、ビールは12〜18ドル。サンドイッチはほぼすべてのスタジアムで20ドルを超えていた。また、スタジアム周辺の屋台ではミネラルウォーターがなんと10ドル。それでも喉が渇いた人々は買うしかない。 駐車場は50ドルが平均で、なかには70ドルや80ドルの場所もあった。それを避けようと公共交通機関を使っても、電車もやはり高価。ニューヨークからニュージャージーまでのメットライフ・スタジアム(準決勝と決勝)への乗車賃は11ドルだったし、なにより混雑していた。例えば多くの試合が開催されたアトランタの地下鉄は、乗客数記録を更新した。 Uberタクシーの料金も通常の5倍に跳ね上がり、それでも試合日は需要が230%増加、待ち時間は通常5〜10分のところが22分を超え、白タクも横行した。ロサンゼルス市当局のデータによると、クラブW杯開催期間に利用された白タクはのべ5000台を超えたという。 ホテルも客室稼働率が94%に達し、予約を取るのは困難。ここぞとばかりに値上げを敢行するホテルもあり、なかには料金を400%上げたホテルもあった。ニュージャージーの3つ星ホテルの一泊料金は通常75〜100ドルだが、準決勝の日はそれが200ドル以上になった。また、3月に120ドルだった通常の部屋が、7月には480ドルに設定されていた。 飛行機もつねに満席で値段も高かった。7月はアメリカの学生の夏休みシーズンでもある。米国旅行協会のデータによると、開催地となった州と州を移動したファンは120万人超。国内線の料金は、通常100ドルの路線が350ドルに跳ね上がった。 これらはすべて、32チームが参加したクラブW杯の話だ。来年のW杯は48か国が参加する。しかもW杯のサポーターは、国単位だ。熱いサポーターが各国からやってくる。規模がまるで違う。 チケットもホテルもさらに高騰し、移動は混雑し、物流上の問題も大幅に増加することは容易に想像できる。すでに高価だったものはさらに高価になり、透明バッグのような不便なルールに、メキシコやカナダでも直面するはずだ。入念な下調べが、必須である。取材・文●リカルド・セティオン翻訳●利根川晶子【著者プロフィール】リカルド・セティオン(Ricardo SETYON)/1963年8月29日生まれ、ブラジル・サンパウロ出身。ジャーナリストとし中東戦争やユーゴスラビア紛争などを現地取材した後、社会学としてサッカーを研究。スポーツジャーナリストに転身する。8か国語を操る語学力を駆使し、世界中を飛び回って現場を取材。多数のメディアで活躍する。FIFAの広報担当なども務め、ジーコやカフー、ドゥンガなどとの親交も厚い。現在はスポーツ運営学、心理学の教授として大学で教鞭も執っている。
