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先進技術を多数導入

BMWは、新型の電動SUV『iX3』を9月のミュンヘン・モーターショーに出展し、初公開する予定だ。ノイエクラッセ(Neue Klasse)シリーズの最初の量産EVで、新時代の幕開けを告げるものだ。

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新型iX3は来年初頭に販売開始予定で、BMWにとって重要なマイルストーンとなる。先進的なプラットフォームと、新しいデザインを導入するためだ。(AUTOCAR英国編集部はプロトタイプに試乗し、その走りをレポートしている。)


2代目となる新型『iX3』のプロトタイプ

発売後は、同じくミュンヘン・モーターショーで発表されるメルセデス・ベンツの新型GLCと競合することになるだろう。両車は、排出ガス規制の強化を受けてEVの販売拡大を図り、欧州で最も競争の激しいセグメントでの地位を固めようとしている。

新型iX3に続き、EVの3シリーズセダンも間もなく登場する予定だが、その発表日はまだ確定していない。

昨年公開の『ノイエクラッセ・ビジョンX』コンセプトでは、デザインや新技術の一部が披露された。iX3としては2代目に数えられ、ガソリンエンジン搭載の現行型X3(4代目)と並行販売されことになる。

プラットフォームには新開発のノイエクラッセ構造を採用する。その結果、バッテリーは薄型化し、モーターの効率も向上するなど、現在のEVから「飛躍的な進化」を遂げることになるという。

円筒形セルを備えたニッケル・マンガン・コバルト(NMCバッテリー)の容量は未公開だが、iX3の航続距離は初代モデルより300km以上長い800kmになるとされている。

これが実現すれば、欧州市場で最も航続距離の長いEVとなり、現在トップの750km以上を誇る新型メルセデス・ベンツCLA with EQテクノロジーを上回る。

800Vの電気アーキテクチャーを採用することで、バッテリーは最大400kWで充電可能となり、対応充電器を使用すれば10分の充電で350kmの走行が可能になる。

来年初頭の発売時は、2種類のパワートレインが用意される。シングルモーターの後輪駆動モデルと、最大407psを発生するデュアルモーターの四輪駆動モデルだ。

また、現在のBMWモデルの10倍の処理速度を誇る新しいコンピューティングシステムも特徴となる。

さらに、車内空間を最大限に確保し、空力性能を向上させるため、前席をバッテリーに直接固定するという同社初の設計を採用している。

デザインも全面的に刷新

外観としては、1960年代のオリジナルのノイエクラッセモデルを参考に、iXのような大胆なフロントエンドではなく、小さなキドニーグリルへと回帰している。

キドニーグリルの両脇には、ブラックのパネルが備わっている。このパネルは、最新世代の運転支援システムに必要なセンサーやカメラを内蔵するものと思われる。


新しい『iドライブX』のダッシュボードデザイン    BMW

その他の部分は、従来型よりも角ばった、彫りの深いデザインとなり、フロントとリアにはシャープなライトが採用される見込みだ。インテリアも一新され、BMWの新しい『iドライブX』システムが初めて導入される。

iドライブXは、ダッシュボード中央のインフォテインメント・スクリーンと、大型ヘッドアップディスプレイで構成される。従来の物理スイッチはほとんどが削減される。BMWは、このレイアウトにより複雑かつ多様なオプションを提供でき、車両購入後も無線でアップデートできるとしている。

物理スイッチの代わりに、タッチスクリーン上にツールバーとカスタマイズ可能なウィジェットが配置され、直感的に操作できるという音声コントロールも搭載される。

ステアリングホイールも再設計された。デザインは3本スポークから4本スポークに変更されたが、クルーズコントロールなどの重要な機能用のハプティック(触覚)ボタンは残されている。

BMWのユーザーインターフェースデザイン担当副社長、クリスチャン・バウアー氏は今年初め、AUTOCARの取材に対して、「当社のスローガンは『目は道路に、手はハンドルに』です。つまり、すべてが完璧な状況でなければなりません」と語っている。