為替相場まとめ5月5日から5月9日の週
ロンドン市場は、ポンド買いが優勢。東京午前に米英貿易協議の合意に関する報道が流れたことに加えて、ロンドン時間には英中銀の票割れで5名25bp利下げ、2名据え置き、2名50bp利下げと3通りに分かれたことがポンド買い反応を広げている。英中銀は、トランプ関税による世界経済の変動を踏まえ、「利下げは段階的かつ慎重に継続すべき」との方針を維持した。ロンドン午前にトランプ大統領は、「英国との協定は完全かつ包括的だ」「長年にわたる両国の歴史と忠誠心を踏まえ、英国を最初の発表先とすることができ大変光栄だ」と自身のSNSで語った。ポンド相場は英中銀発表までは調整に上値を抑えられていたが、発表後に再び買いが強まっている。ポンドドルは1.33台割れから1.33台前半へ、ポンド円は191円台後半から再び193円手前水準まで買われた。対ユーロでも振幅後にポンド高に振れている。相場は全般的にはリスク選好的な円売りが優勢。東京時間の米英貿易協議進展報道がその他各国との交渉を後押しするとの期待につながったようだ。ドル円は一時145円付近に高値を伸ばした。ユーロ円は163円台後半まで高値を伸ばした。ドル指数はドル円上昇の影響が強く、上昇している。ユーロドルは1.13台前半から一時1.12台後半へと下押しされた。欧州株や米株先物は時間外取引は堅調に推移。米債利回りも上昇している。
NY市場では、米英合意を受けてリスク選好の動きが広がった。為替市場はドル高が強まり、円相場は円安が強まった。その中でドル円は一時146円台に急伸。貿易協定の詳細については、今後数週間に渡り交渉が行われるという。また、トランプ大統領は中国について、協議が順調に行けば、中国への関税引き下げも有り得るとの認識も示したこともムードを押し上げていた。ドル円は145円台での売りオーダーも多数観測されていたが、ストップを巻き込んで上昇。円ロングの解消も活発に出て、ユーロ円やポンド円といったクロス円も急上昇していた。ユーロドルは売りが強まった。ユーロは対ポンドでも下落。これまでドル離れの資金が流入していた分、逆の動きが出ていたようだ。ユーロドルは1.12台前半まで下落し、21日線を下放れる展開。米英が大枠で合意に至ったものの、EUとの協議は難航しているようだ。EUは交渉に失敗した場合に備えて、米国への追加関税を950億ユーロ規模に拡大する計画を明らかにしていた。ポンドドルはNY時間に入って戻り売りに押され、1.32台半ばまで値を落とした。この日は英中銀の金融政策委員会(MPC)の結果が発表され、それを受けてポンドは買いが強まっていた。ポンドドルは一時1.33台半ばまで上昇する場面があった。
(9日)
東京市場は、ドル相場が振幅後、ドル安に傾いている。ドル円は、午前に前日高値を小幅に上回る146.19付近まで強含んだが、146円台では上昇が続かず。午後に145.33付近まで下落した。前日のドル高の反動や、明日からの米中貿易交渉を控えた警戒感などが重石となった。ユーロドルは下に往って来い。午前にいったん1.1197付近まで下落したものの、昼にかけてドルが売られて午前の下げを帳消しにした。午後はさらに上値を伸ばし、一時1.1242付近まで強含んだ。ユーロ円は円買い優勢。朝方に前日高値を上回る163.94付近まで強含んだが、午後は一転して163.31付近まで下落。下げ一服後も戻りは鈍く、この日の安値圏で小動きとなった。
ロンドン市場は、ドル安・円高の動き。東京午前まではドル高・円安の動きがみられたが、東京昼以降は調整が主導、ドル安・円高に流れに転じている。ロンドン朝方にはドル円145.08近辺、ユーロドル1.1260近辺までドル安が進行。ユーロ円は一時163.24近辺まで円買いが入った。しかし、週末の米中貿易協議開始を前に、流れは続かず揉み合い商状に落ち着いている。欧州株が堅調。独DAX指数が最高値を更新している。リスク選好の動きがユーロ円などの下げを一服させた面もあるようだ。ポンドドルは一時1.3279近辺まで上昇。ポンド円は192.36近辺まで下押しされたあと、下げ一服となっている。対ユーロではポンドは振幅も方向性をみせていない。ベイリー英中銀総裁は、「シナリオは金融政策の方向性を示すものではない」「世界的な経済環境は過去に比べて困難な状況が続く可能性高い」などと述べ、金融政策の方向性について明言しなかった。シムカス・リトアニア中銀総裁は「6月のECB利下げが必要」としつつも「6月以降の利下げが7月になるのか9月になるのかは不明」とした。
NY市場はロンドン市場同様に週末を前にした調整の動きが見られ、ドル円は一時144円83銭を付けた。もっともその後145円30銭台まで反発するなど、ドル安も限定的にとどまっている。週末の米中協議への期待などがドルを支えるもの、状況はまだ不透明との思惑もあって、週末越しのドル買いポジションには慎重な姿勢が見られた。ユーロドルはドル安の流れを受けて1.1293まで一時上昇。1.1300を付けきれず1.1250台まで落とした。ポンドドルも1.3323と東京午前の安値1.3212から110ポイント超の上昇と、ドルは全般に売りが目立っている。ウィリアムズNY連銀総裁がFRBはデータを待つ時間があると、早期の利下げに消極姿勢を示したが、相場への影響は限定的となった。
