2023年の春、児童館からの帰り道で長女がけいれんを起こし、救急車で病院へ搬送されたという内山信二さん。実はその後も計5回、けいれんで娘さんが倒れる事態に。親として不安な胸の内を語ります。(全5回中の2回)

【写真】「元気な表情を見せる長女の絃ちゃん」見事にそろった!家族の変顔ショットほか(全15枚)

家事は何もできなかったけど」オムツも替えるし皿洗いもする

見事にそろった!家族の変顔ショット

── まだ幼い2人の娘さんを育てる内山さん。内山家では家事育児の分担はどうされていますか?

内山さん:長女の絃(いと)ちゃんは2歳、次女の謡(うた)ちゃんは今年の3月に生まれて生後6か月になりました。ふだんから仕事で地方に行って家を留守にすることがあるので、家にいるときはオムツを替えたり、一緒にお風呂に入ったりしています。でも、もうすぐ一緒にお風呂に入ってくれなくなる予感も…。子どもたちと接している時間が長いぶん、やっぱり寝かしつけは奥さんじゃないと子どもたちがなかなか寝てくれないので、その間にぼくは皿洗いをしています。昔は家事なんて何もできなかったから。そういう意味では、ぼくも父親になってすごく変わりましたね。ぼくが独身のころから知っている後輩からは、「内山さんが人間になった!」なんて言われます(笑)。

突然、入院した娘の写真が届き

── 子育てで、とくに大変だなと思うのはどんなときですか?

内山さん:何よりしんどいのは子どもが病気になったときですね。上の子が初めて熱性けいれんになったのは、去年の春でした。いつも通り児童館で遊んだ帰り道、子どもがおとなしいなと思って奥さんがベビーカーをふと見たら、もうけいれんしていたそうです。初めてのことだから、奥さんもびっくりしちゃって、パニックになったみたいで。

でも、通りかかった方たちが救急車を呼んでくれたおかげで、病院に運ばれることになりました。そのときぼくは仕事で九州にいたので、そんな事態をまったく知らなくて。娘が病院で寝かされている写真だけがいきなり送られてきたので、もうびっくりしました。奥さんもパニックになっちゃってるから、文字すら打てない状態だったんだと思います。「とりあえず状況を知らせなきゃ」と必死だったんでしょう。でも、僕からしたら想定外の娘の写真だけ送られてきたので「えぇ!?」という感じですよ。そのときは、熱性けいれんという病気自体を知らなかったので。

次女・謡ちゃんのお食い初め

実はその後も、これまでに5回くらい発症していています。3回目の発作のとき車の中でけいれんを起こして、泡を吹いている姿を初めて目にしました。本当に焦りますね。しばらくけいれんもなかったから安心していたけれど、今年の8月にまた発作が起きて。家族4人でスーパーに買い物に行って、「絃ちゃん、アイスどれにする?」と振り返ったら、急にバタンと倒れたんです。けいれんが始まっていて、泡を吹いている状態です。慌てました。スーパーの店員さんや買い物をしてる方たちに助けてもらって、なんとか病院に運んでことなきを得ました。

娘がけいれんして泡を吹いている姿って、何回見ても慣れないんですよね。ある程度、大きくなればけいれんは自然と起こらなくなると言われてはいるけれど…。

病気を経験し「子どもは元気でいてくれれば」

── お父さんとしては、気が気じゃないですね。

内山さん:下の子は下の子で、生後1か月で鼠径(そけい)ヘルニアになってしまって。子宮が本来あるべき場所から出ちゃう病気で、お医者さんからは「全然、珍しい病気じゃないから」と言われたけれど、生後1か月の子が全身麻酔で手術をするんですよ。実際、手術は無事に済んだし、術後も問題なく過ごしていますけど。あのときは「こんな小さい子が?いや、嘘だろ!」という気持ちでした。

長女と神輿に参加!

── ブログにはお子さんたちの愛らしい姿がアップされ、内山さんの溺愛ぶりが伝わってきます。今後、2人にどう成長してほしいという想いはありますか?

内山さん:月並みかもしれないけれど、「元気ならそれでいいな」と思っています。勉強ができてほしい、大学に行ってほしい、なんていうのはもうずっと後の話。2人とも病気をしたこともあって、いまはとにかく元気に育ってくれればいい、というのが本当に素直な気持ちです。もうそれ以上は望んじゃいけないというか、とても望めないって感じですね。

PROFILE 内山信二さん

うちやま・しんじ。1981年生まれ、東京都出身。6歳でバラエティ番組『あっぱれさんま大先生』にレギュラー出演。以降タレント、俳優としても幅広く活動。映画『秘密』、『TAKESHIS’』、『鋼の錬金術師』ほか。ドラマ『ごくせん』シリーズ、『ヤスコとケンジ』、『一休さん2』 NHK連続テレビ小説『天うらら』、BS時代劇『一路』等に出演。

取材・文/小野寺悦子 写真提供/SHUプロモーション