日本に隠された2つの弱点 元スペイン代表監督が分析「時に子供のようなミスをする」
カタールW杯、日本―スペインは日本時間2日午前4時キックオフ
サッカーのカタール・ワールドカップ(W杯)は1日(日本時間2日)、E組の日本が決勝トーナメント(T)進出を懸けてスペインと対戦する。グループリーグ(GL)最終戦の大一番へ、元スペイン代表監督の分析記事を掲載。日本に対する警戒ポイントに加え、「時に子どものようなボール出しのミスをする」と弱点を指摘した。
日本は負ければ敗退となる一戦。首位スペインのスポーツ紙「スポルト」は、試合前に元同国代表監督ロベルト・モレノ氏が語った内容を掲載した。「日本代表、嫌なゲスト」というタイトルのコラム。モレノ氏はこう明かしている。
「日本代表には、とても注意深くありたい。ここ数年で恐るべき向上を見せている代表だ。ヨーロッパのビッグリーグに選手を送っている他の代表と同様に。日本は、ヨーロッパでプレーしている選手19人を代表に送り込んでいる」「優秀な選手とともにプレーすることは、自分自身の最もいいところを引き出すことになる。それがここ数年の日本人選手に起きてきたことだ。現在、彼らは個人レベルでも他より上だ」
個のレベルが上がることで、一緒にプレーする他の選手も成長できることを説明。さらに「私の日本文化から受ける印象は、日本代表に見られるものととても近い」と文化とサッカーの相関性を指摘した。
「規律のある、戦術的に非常に整えられているチームだ。相手をギョッとさせるほどの信頼性で、4-3-3あるいは4-2-3-1の動きを行なう。今回のW杯で、その代表監督ハジメ・モリヤスが介入したのは事実だ」
一方、弱点に関しては「サムライブルーの選手たちは、優れたプレイヤーで、技術的、フィジカル面でのキャパシティには目を見張るものがあるが、これからやろうとする大抵のことがわかってしまう」と強調。創造性の欠如があるようだ。
さらにモレノ氏は注目選手を4人を挙げている。
警戒選手を4人名指し「金髪」「革命」「才能」「プレーに意味を持たせる中盤」
「常に対決してきて、センタリングをあげる金髪のサイドアタッカー、ジュンヤ・イトウ」
「スタメンでプレーしていないが、ピッチに立つと攻撃ゾーンに革命をもたらすストライカー、タクマ・アサノ」
「関与するアクションの殆どに正しい決定を下す才能のある左サイド、アヤセ・ウエダ」
「プレーに意味を持たせる中盤のワタル・エンドウ」
スペインでプレーする久保建英など、他の選手を挙げなかった理由は「クボやカマダ、ミナミノ、マエダなどの名前を挙げていないのは勝利の上だ。彼らも優れた選手だと分かった上で、もっとも私の目を引いた選手たちを単純に挙げただけだ」と説明した。
モレノ氏は最後に再び弱点を分析。創造性の欠如に加えて「時に子どものようなボール出しのミスをすることだ」と2つ目の弱点を指摘し、母国の選手たちに向けてエールを込めた。
「そして、それは彼らにとって解決が難しい問題であり、私たち(スペイン代表)のアタッカーにとっては、利用する価値がある部分だ。だが、そのためには、執拗にプレーしなければならない。なぜなら、ディフェンスのミスにしろ、最終ラインの本能的な嗅覚の欠如にしろ、普通は冒さず、本当に稀に現れるものだからだ。それが現れた時、生かすために準備できていなければならない」
いよいよ決戦を迎える。
(THE ANSWER編集部)