手に握られているのはお金…ではなくボールですね バッバが“衝撃発言”(撮影:GettyImages)

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LIVゴルフを主戦場に選んだマスターズ2勝のバッバ・ワトソン(米国)は、同ツアーの今季最終戦となったチーム選手権(10月28〜30日・米フロリダ州)終了後、米スポーツ専門局のESPNに「PGAツアーでも“アピアランスマネー”をこっそりもらっていた」と暴露し、波紋を呼んでいる。
“アピアランスマネー”とはいわゆる『出場料』で、大会に出場することで得ることを約束されたもの。PGAツアーではツアーメンバーを大会に招致するために、金銭を支払うことは禁じられている。それをバッバは、こっそりもらっていたというのだ。
サウジアラビアの巨額オイルマネーがバックアップするLIVゴルフへ参戦した選手たちに、何百万ドルもの大金が支払われていることは批判の一つとなっている。フィル・ミケルソン(米国)は2億ドル(約290億円)を受け取った。「それを聞いたとき、僕は大笑いした。なぜならPGAツアーでも何度もお金をもらった。何度もだ。こっそりとね」とバッバは言う。
さらに「バッバ・ワトソンがベストプレーヤーじゃないとしたら、僕以上にもらっていた選手はいっぱいいる。予選落ちをしても途中棄権をしてもお金はもらえた。もし予選通過をしたら、増額された」と続けた。
これに対し、PGAツアーは異論を唱える。「大会によっては選手が大会期間中にスポンサーへの活動をした場合、何らかの報酬が支払われていることは承知している。これはPGAツアー規則の許容範囲だ」という。
つまり、例えばバッバが大会スポンサーと特別な活動をして報酬を得たとしたら、それは問題ないという理解。ほとんどの大会にはスポンサーが存在し、そのスポンサーと契約している選手もいて、契約には大会への出場を義務としている場合もある。
例えばタイガー・ウッズ(米国)はデビュー当初、米自動車メーカーのGM(ゼネラルモーターズ)の『ビュイック』と契約、当時4大会あったビュイックがスポンサーを務める試合で「2試合の出場」が条件だったと言われていた。
タイガーは米PGAツアーではアピアランスマネーは受け取れないが、欧州ツアーなど他のツアーでは当然それは発生する。日本ツアーへの参戦も当時3億円などと囁かれた。
ではスポンサー大会への出場がアピアランスマネーに相当するのか? 「それはスポンサー契約の一端」とケビン・キズナー(米国)は主張する。「バッバのスポンサーのトラベラーズが大会中にテントを訪れるように依頼する。これはPGAツアーとはなんら関係ない行為だ」という理論だ。バッバに直接PGAツアーからアピアランスマネーが支払われていたとしたら大問題だが、そうでなければ問題なし。問題はその一点につきそうだ。(文・武川玲子=米国在住)
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