禁断の7インチスマホが海外で登場 さらなる大画面化は進むのか

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現在のスマートフォンの画面は、大きくても7インチを越えるものはほとんどない。
これは画面サイズが7インチを超えると本体の横幅が片手では持ちきれなくなるからだ。
また画面サイズが大きくなると、比例して本体重量も増加してしまう。

日本で販売されている主な大画面スマートフォンを見てみると、

・iPhone 13 Pro Max    :6.8インチ、幅78.1mm、240g
・Galaxy Note20 Ultra 5G :6.9インチ、幅76.0mm、222g
・ASUS ROG Phone 5s  :6.8インチ、幅77.0mm、238g

このように横幅80mm以下というのが、一般的に片手で持てるサイズの上限という認識となっていた。


日本で発売された最大クラスのスマートフォン、Galaxy Note20 Ultra 5G


しかし今ではスマートフォンで動画を見ることが一般的になった。
そのためより大きいサイズの画面を持ったスマートフォンを欲しいと思う人も増えている。

そうした需要に対応するためサムスンなどは、画面が曲げられる折り畳みスマートフォンを開発した。
たとえばGalaxy Z Fold3 5Gは開けば7.6インチの大きい画面となるが、閉じれば6.2インチ、幅67.1mmと片手でも持てるサイズを実現している。
とはいえ横に折りたたむスマートフォンは重量もあり、価格も高い。
Galaxy Z Fold3 5Gの重量は271gである。
とても一般向けとはいいがたい。

そこで普通のスマートフォンを縦に折りたたむ製品も出てきている。
ファーウェイが海外で販売している「P50 Pocket」は、縦に開くと6.9インチの画面サイズとなるが、横幅は75.5mm、重量は190gに抑えられている。

各メーカーはこうして「7インチ」という画面サイズを攻略するために様々なアイディアを出してきた。

しかしvivoは、4月に海外で発表した「vivo X Note」で、7インチ画面の「壁」をあっさり越えてしまった。

vivo X Noteの本体サイズは168.8 x 80.3 x 8.4mm、重量は221g。
横幅も80mmを越えており、片手で持つと「ちょっと大きい」と思うサイズだ。


vivoから登場した7インチ画面のvivo X Note


7インチ超えのスマートフォンは、これまでにもいくつかのメーカーが出してきた。
近年では中国のHonorが2021年11月に「HONOR X30 Pro」を発売。
7.09インチで幅84.9mm、重量228gと大柄なスマートフォンだった。

またシャオミ傘下でゲーミングスマートフォンを出しているブラックシャークは、2020年に7.1インチ画面を搭載した「Black Shark 3 Pro」を発売した。
本体サイズは177.8 x 83.3 x 10.1mm、重量253gと、やはり画面が大きいぶん横幅が広い。

ブラックシャークが7インチを越えるスマートフォンを出したのは、ゲームをプレイするには、より大きい画面のほうが良いと考えたからだろう。
同時期に発売された「Black Shark 3」は6.67インチと一般的な画面サイズだったことからも、「Proの名前の付いたモデル=よりゲームに特化した製品」として大型画面を搭載して登場したのだった。

しかしその後継機として、日本でも発売になった「Black Shark 4 Pro」は6.67インチ画面となっている。
2022年3月末に中国で発表された最新モデル「Black Shark 5 Pro」も、画面サイズは変わらず6.67インチだ。
本体を横向きに持つゲーミングスマートフォンであっても、「幅80mm」を越えるとやはり持ちにくいということなのだろう。


日本でも発売になったBlack Shark 4 Pro。画面サイズは6.67インチに「小型化」された


このように画面サイズ7インチ、本体幅80mmを越えるスマートフォンは、一部のメーカーが製品を出したこともあるが、次のモデルでは画面サイズを7インチ以下に戻すなど、チャレンジはほぼ失敗に終わっている。

では今回、なぜvivoは7インチのスマートフォンを出したのか?

それはこれから動画時代が確実にくると見ているからだろう。
現在、1つのアプリがスマートフォン全画面で表示されることに誰も疑問を持っていない。
しかし動画を見ながらWeb検索やSNS投稿をするのに、アプリをいちいち切り替えなくてはならない。

「動画を観ながら、WEB検索やSNSを使いたい」
あなたは、そう思うことは無いと言えるだろうか?
音楽を聴きながらスマートフォンを使う人がいるように、動画を観ながらスマートフォンを使う時代は、すぐにやってくるのではないだろうか。

5Gの普及で通信速度が上がり遅延も減少すれば、スマートフォンで動画を見ることのストレスはさらに下がる。今や電車の中でも多くの人がストリーミングサービスで動画を視聴している。

スマートフォンの画面がより大きくなれば、検索アプリと同時に動画の画面を表示して使うことも十分に可能となる。
あるいは同時に複数のウィジェットを表示させて、地図や天気など、様々な情報を1画面で確認するといった使い方も実用になるだろう。


7インチ画面なら複数のアプリやウィジェットの同時表示も楽に行える


はたして今回の「vivo X Note」は、海外のユーザーに受け入れられるのだろうか?

もしもヒット商品となれば、ほかのメーカーも「Ultra」や「Note」の名前を付けた7インチを越えるモデルを出してくることは間違いない。

「vivo X Note」の結果次第で、大画面化がさらに進むかもしれない。




執筆 山根康宏