「充電出来ない!」 EVの充電口が凍結!? トラブルがSNSで話題! 対処法はあるのか

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EVユーザーしか知らない? 冬のEVは充電が難しい!?

 季節は冬となり、積雪地域では毎日多くの雪が観測されています。

 そんななかSNSでは積雪地域で電気自動車(EV)を所有するユーザーのある投稿が話題となっています。どういった投稿なのでしょうか。

【画像】「これじゃ充電できないよ…」充電ポートが凍りついて蓋が開かない!全貌をチェック!(34枚)

 SNSでは大阪の人(@itiyuki)さんが、積雪地におけるEVの充電の大変さについて以下のように投稿しています。

「エンジンなくて排熱もないからボンネットの雪が溶けなくて走ってると凍りつく。

 充電ポートの蓋も凍りついてスクレイパーとかツッコんで氷を割らないと開かなくなる。

前に充電ポート付けるのはいい加減止めて欲しい」

 このツイートに加え、所有車であるEVの画像も投稿されており、車両は日産「リーフ」と見られます。

積雪地域ではEVの充電にも一苦労! (画像提供:大阪の人(@itiyuki)さん))

リーフの充電ポートはクルマの最前方の中心部分に設計されており、付近には雪が張り付き、充電ポートの蓋の部分は凍りついているような様子ということが分かります。

 この投稿は1万5000件ほどの「いいね」がつけられ、ほかのユーザーから多くの声が寄せられており、投稿内容に対して共感するような意見が多く、「大変そう…」「せめて側面に充電ポートがあれば良いのに」といった声が見られます。

 また、同じように積雪地でEVを所有しているユーザーからは「冬の間はヒートガンを携帯しています」という対策についての意見も見られました。

 さらに大阪の人(@itiyuki)さんは、続けて充電中の様子についても投稿しており、このときの状況について、以下のようにツイートしています。

「頑張って蓋を開けて充電しても屋根のない充電器だと雪だらけになってコレまた蓋が閉まらなくなる…」

 画像を見ると、充電ポートを開けて充電自体はできているものの、長時間の充電と降り続く降雪により、充電器の持ち手部分には厚く雪が積もり、充電ポートのなかには雪が入り込んでしまっています。

このように、積雪地域ではEVを充電するための充電ポートが凍ってしまったり、降雪によりクルマの機械部分に雪が入り込んでしまうなど、地域ならではの大変さが伺えます。

※ ※ ※

 一方、EVのなかには、充電ポートが側面や後方に設計されているものもあります。

 側面の場合は比較的、ガソリン車の燃料給油のようにスムーズに充電がおこなえるようです。

 ただ、後方に充電ポートがある場合については、前方に設計されている場合と同じように雪が積もり、充電するのは容易ではない場合もあるようです。

 今回話題となった投稿には、クルマの前方・後方に充電ポートが設計されているユーザーからのコメントや写真も多く見られ、積雪地に住む多くの電気自動車ユーザーが同様の悩みを抱えていることが予想されます。

同様のトラブルも?対処方法はあるの?

 今回の事例は積雪地域で起こるケースといえますが、このようなトラブルは、実際に販売店にもよせられることはあるのでしょうか。

 青森県の日産販売店の担当者は、「頻発する事例ではありませんが、過去にお客さまから問合せをいただいたことがあります」と話します。

EVの充電ポートなど凍結したらどうしたらいい?(画像提供:大阪の人(@itiyuki)さん)

また、青森県のような積雪の多い地域でのEV実情について以下のように説明します。

 「気温の低い青森でも、数センチ程度の積雪では充電ポートが凍ってしまうということは基本的にありません。

 ただ、クルマの全面に積雪するくらいの吹雪など、気象状況が酷な場合には充電ポートが凍る可能性は高いでしょう。

 比較的暖かい日中に雪が溶けて水になり、それが夜間の冷たい空気で凍ってしまうというケースも考えられます」

 このように数センチ程度の積雪ではEVの充電ポートも問題なく使用できるといえますが、大雪や吹雪などにより積雪量が多い場合には、今回話題となった投稿のように充電ポートが凍ってしまう可能性も低くないことがうかがえます。

 また、岩手県の日産販売店の担当者も、「当店にはそうした問い合わせの事例はありません」としつつ、「気象状況によってそういったトラブルに見舞われる可能性はゼロではないでしょう」と話します。
 
 では、こうしたトラブルを避けるためにはどのような対策をおこなったら良いのでしょうか。

 前出の青森県の担当者は「可能であれば風の向きを考えて駐車をすることが効果的です」といい、下記のように説明を続けます。

「青森県の一部では、西から東に向かって風が吹くことが多く、雪も同様の方向に降り積もります。

 そのため、フロントを東の方角に向けて駐車しておくなど、充電ポートに雪が積もらないようにすることをおすすめしています」

 一般的にはカバーをかけるといった対策をおこなう人も多いかもしれませんが、このように風向きなどを考慮することも検討してみても良いかもしれません。