待望の発売!想定外に難しかった『キリン 午後の紅茶 おいしい無糖 香るレモン』開発秘話
 輪切りのレモンと茶葉のイラストがあしらわれたパッケージのペットボトル。キャップを開けるとレモンの爽やかな香りがふわっと漂う。ひとくち含めば深みのあるダージリンの味わいにレモンのスッキリとした後味……。

 キリンビバレッジの定番ブランド「午後の紅茶」から9月28日に全国発売される新商品「キリン 午後の紅茶 おいしい無糖 香るレモン」。2010年に発売されて以来、毎年販売数量を伸ばしてきた「午後の紅茶 おいしい無糖」のいわゆる“レモンティーバージョン”だ。



 おいしい紅茶は飲みたいけれど、糖の摂取はできる限り控えたい……。そんなニーズにピタリとはまって無糖紅茶というジャンルを定着させた「おいしい無糖」。ただ、「午後の紅茶」の定番商品がストレートティー・レモンティー・ミルクティーの3フレーバー。それに対して、「おいしい無糖」はストレートだけの展開だった。

 無糖紅茶をこよなく愛する人たちは、きっと「他のフレーバーもあったらな」などと思っていたことだろう。そこに満を持して、「キリン 午後の紅茶 おいしい無糖 香るレモン」が登場した。いったい、どのような狙いで開発を手掛けたのだろうか。「午後の紅茶」ブランドのマーケティングを担当するキリンビバレッジの加藤麻里子さんに聞いた。

リフレッシュ需要の高まりから “レモンフレーバー”の開発に至った





 「『おいしい無糖』は遡ると1990年に発売した午後ティーシリーズで初の無糖紅茶『午後の紅茶 プレーンティー』が最初のきっかけです。その後、2008年に『アジアンストレート<無糖>』、2010年に『無糖プレーンティー』を発売するなど、無糖紅茶への挑戦を続けてきました。こうした経験を踏まえ、食事にも合う無糖紅茶として2011年に『おいしい無糖』を発売しました。

おかげさまで9年連続で販売数量を増やしてきまして、2020年も前年比約1割増に。そうした中で、健康志向が加速していることや在宅時間の増加によるリフレッシュ需要の高まりなどから、レモンフレーバーに大きな可能性があると考え、今回の開発・発売にいたりました」

 加藤さんによると、「キリン 午後の紅茶 おいしい無糖 香るレモン」のベースとなる紅茶はダージリン20%配合の「おいしい無糖」と共通だとか。10年来愛されてきた「おいしい無糖」ならではの香り高く茶葉の甘みを感じられる味わいをそのままに、“レモン”を加えたというわけだ。しかし、レモンを加えるだけでいいようなものではなかったのだという。

「おいしい無糖」にレモンを加えるだけでは“おいしいレモンティー”にはならない



「もともと有糖のほうが甘さにレモンの香りをのせやすいんですよね。だから、有糖のレモンティーの発想でそのまま無糖にすると、どうしても香りを取ってつけたようなものになってしまうんです。どうやって爽やかなレモンの香りを立たせるか。そこにかなり苦労しました」(加藤さん)

 ふだん、当たり前のように飲んでいるレモンティーだが、ペットボトルの飲料となると手淹れとはまったく違う課題がある。ティーカップで飲む手淹れレモンティーの場合、カップの口が広く温かいために酸味以上に爽やかな香りが立っている。ところが、ペットボトルでは口が狭い上に冷たい。そうなると、香りが感じにくくなってしまうのだ。

 また、手淹れの紅茶にレモン果汁を落とすと単純に酸っぱいものになりがちだ。実際、ティーカップのレモンティーには果汁ではなく輪切りのレモンが入っている。それによってレモンが持っている甘さやレモンの皮の香りも加わって、より爽やかな香りが立つという。



 つまり、単純に「おいしい無糖」にレモンを加えるだけでは、“おいしい無糖レモンティー”にはならないというわけだ。

「無糖の場合はとくにこれが難しいんですよね。定番商品のレモンティーではレモン果汁※を使用しているのですが、定番商品の場合は甘いのでそれが成り立つ。でも、無糖の『キリン 午後の紅茶 おいしい無糖 香るレモン』では果汁だとうまくいかない。そこで、詳細は企業秘密ですが、酸味が立ちすぎずレモンの皮の香りや果実感を感じることができるレモンエキスを探索し、採用しました」(加藤さん)
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レモンの爽やかな香りと後味のスッキリ感が「想像以上においしい」



 そんな試行錯誤の結果、生まれたのが「キリン 午後の紅茶 おいしい無糖 香るレモン」なのだ。よく冷やしたペットボトルのキャップをひねれば、口が狭いにも関わらずレモンの爽やかな香りが立ち上がる。飲んでみると酸味が勝つことなく、ほのかに渋みも感じられるのはレモンティーならではの味わいと言える。

「おいしい無糖」で証明済みのダージリン配合の無糖茶葉の旨みに加え、レモンエキスによって一層の爽やかさが増している印象を抱く。後味はダージリンの深みをわずかに残すスッキリ感で、想像以上のおいしさだと感じた。パッケージにある輪切りレモンは、そんな“無糖レモンティー”へのこだわりを強くアピールしているようだ。



「氷を入れたグラスに注いで喉が渇いたときにゴクゴク飲むのもいいですし、リフレッシュしたいときにペットボトルから直接飲む、あとは食事中。唐揚げなどの脂っこい料理と合わせると爽やかな酸味がほどよく中和させてくれるのでいいと思いますね」(加藤さん)



 酸味以上にレモンの爽やかさと香りをアピールしたいと名付けられた「キリン 午後の紅茶 おいしい無糖 香るレモン」。この秋に「午後の紅茶」ブランドに加わったニューフェイスだが、期間限定ではなく定番商品として継続的に販売される予定だ。

「飲む機会を増やしていただき、紅茶文化の広がりにつなげていければ」



「無糖の飲み物を求めるお客さまは増えていると思います。ただ、無糖飲料ってスッキリはしているんですけど少し物足りなさもあるんですよね。だから清涼飲料としては難しいジャンルでもあります。無糖紅茶になると、『おいしい無糖』がおかげさまでご好評を頂いているとはいえ、まだまだ世の中に定着しているとは言えません。そこに新たに『キリン 午後の紅茶 おいしい無糖 香るレモン』が加わることで、選ぶ楽しさも感じてもらえるとうれしいですね。そしてより一層、日常の暮らしの中で紅茶を飲む機会を増やしていただき、紅茶文化の広がりにつなげていければと思っています」(加藤さん)

 爽やかなレモンの味わいが、仕事の合間や軽い運動後の喉の渇きを癒やしてくれる「キリン 午後の紅茶 おいしい無糖 香るレモン」。後味もスッキリしているので、食事中や食後など、場面を選ばずに飲むことができる。多くの人に愛されてきた「午後ティー」に加わった新たな定番商品。ますます“おいしい紅茶”に親しむ機会が増えていきそうだ。

――『キリン 午後の紅茶 おいしい無糖 香るレモン』/キリンビバレッジ

午後の紅茶 幸せの本棚(@gogotea_happiness)



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