今シーズンは好スタートを切ったイ・ガンインだったが…。 (C) Getty Images

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 またもやプレー以外の面がクローズアップされてしまったのが、バレンシアの韓国代表MFイ・ガンインだ。

 現地時間9月19日に行なわれたラ・リーガ第2節のセルタ戦(1-2で敗北)だった。0-1と1点ビハインドで迎えた34分、アウェーのバレンシアはゴールやや右寄りのいい位置でFKを得る。

 左利きのキッカーにとっては、絶好の位置。イ・ガンインが意気揚々とボールを持つが、キャプテンのスペイン代表DFホセ・ルイス・ガヤが近寄り、自分が蹴ると主張。19歳はボールを後ろに隠して抵抗を見せたが、ベテランのダニエル・ヴァスなどに諭され、引き下がることに。

 ただ、最後まで強い口調でガヤに言葉を浴びせ、納得していたのは明らかだった。

 スペイン紙『Marca』は、「ベテランたちがボールを手放すように言ったので、イ・ガンインはボールを隠して怒った」とこの一連の揉め事を伝え、こう綴った。

「彼は、若いにもかかわらず、時々、過度にポジティブとは言えない野心的な行動をとる選手だ」

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 イ・ガンインと言えば昨シーズン、第9節のアトレティコ・マドリー戦と第29節のレアル・マドリー戦で、いずれも途中出場にもかかわらずラフプレーで一発退場。とりわけ、セルヒオ・ラモスに“3度蹴り”を食らわした後者の愚行は、メディアやファンから痛烈な批判を浴びた。

 さらに、今夏には契約延長のオファーを拒否して移籍を志願するなどネガティブな印象が先行した。だが、ハビ・グラシア新監督から信頼を得たことで残留し、レバンテとの開幕節では2アシスト。もっとも得意とするトップ下(セカンドトップ)でレギュラーを掴む勢いを見せていた。

 それだけに、再びネガティブな面が取り上げられてしまったのは残念だが、このパーソナリティーの強さは魅力のひとつとも言える。レバンテ戦の輝きを、継続的に見せることをファンは期待しているだろう。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部