「元祖お天気お姉さん」として親しまれた

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 日本航空の客室乗務員を経て『恋のから騒ぎ』出演後の1997年に気象予報士となり、『筑紫哲也 NEWS23』など数多くの番組に出演。“元祖お天気お姉さん”として親しまれた気象予報士の真壁京子さん(52)は現在、どのような生活を送っているのか。

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 短大卒業後、たまたま見たJALの中途採用情報から “客室乗務員になろう!”と思い立ってCAになりましたが、航空性中耳炎が悪化して、4年で辞めざるを得なくなりました。

 JAL退社後は迷走して『恋のから騒ぎ』(日テレ系)に出たりもしましたが、「私は何をやっているんだ」と自問自答する日々でした。そんな時に偶然立ち寄った本屋さんで、平積みにされていた気象予報士の受験本を見つけて“これだ!”と思いついたんです。

 当時は予報士の資格を取る人はほとんどが男性で女性は少なかったし、手に職をつけたかった。なによりJAL時代に出会ったパイロットの方々が天気に詳しくて、私も気象情報に漠然と憧れを持っていました。

 キャプテンから“1時間半後に揺れるから、それまでにサービスを終えて”と指示が入るとその通りになったり、気象を把握することは非常に価値があることだと感じていたんです。

 そう思い立ち、所属していた事務所の方からTBSウェザーセンターを紹介してもらい、森田正光さんに出会いました。でも開口一番、「君、本当に資格を取る気ある? 嘘くさい顔してるな〜」と言われちゃいました(笑い)。当時は『から騒ぎ』に出ていた頃で、派手な顔だったからですかね。

 でもその後は森田さんから直々に天気図の見方を教えていただきましたし、番組データを集めるリサーチャーの仕事にも就かせてもらいました。森田さんに出会っていなければ、今の自分はないですね。

 さらにリサーチャーの仕事をしながら、未経験なのに筑紫哲也さんの『NEWS23』(TBS系)のお天気コーナーを任せてもらったんです。出来は散々で、本番中に喋れない、時間内に収まらない……とズタボロ。放送後は毎回号泣していましたが、「最初から上手い人なんていないよ」と筑紫さんが勇気づけてくださったことで、続けることができました。

『NEWS23』に出演してから1年が経った頃、やっと予報士の試験に合格。その後は様々な地上波番組のお天気コーナーを担当させていただきました。

 現在はだいぶ生活が変わりました。CSの『TBSニュース』の月曜夕方と夜のお天気コーナーを担当させていただいていますが、仕事は週1ペース。今は認知症を患う実母の介護のために実家にいるので、週1がちょうどいいんです。介護をしながら感じるのは、認知症と天気は密接だということ。寒気が入ってくると母の行動や言語が不穏になるんですよ。

 認知症と天気の関係は医学的には証明されていないかもしれません。ですが、私なりにその答えが出せたらいいなと最近考えています。いつか因果関係が証明されて、気象予報士の知識が認知症介護に役立てられたらいいですね。

【プロフィール】まかべ・きょうこ/1967年生まれ、神奈川県出身。短大卒業後、『恋のから騒ぎ』に出演し、タレントとして人気に。TBSの気象キャスターとして活躍する傍ら、1997年に気象予報士の資格を取得。以後、多くの番組に出演。環境問題をテーマにした講演を行なうなど、母親の介護をしながら精力的に活動中。

取材・文■河合桃子

※週刊ポスト2020年2月28日・3月6日号