布団を押し入れに戻してしまうと…

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 お店などでは客が良かれと思ってやった行為が、店にとって迷惑になってしまうことがある。気遣い、配慮、やらないと落ち着かない…。さまざまな理由から、ついやってしまう行為を紹介しよう。

【3コマ漫画】銀行でもらうパンフが返却不要な理由

 まずは、銀行での「ありがた迷惑」な振る舞いとは? 窓口で渡されるパンフレットを返却するのはどう?

「不要なパンフレットを返されても、汚れや書き込みがないか確認しなくてはいけないため、破棄する行員が多いです」(銀行員)

 また、書類を書く時に、銀行が記入する欄にまで書き込んでしまう人がいるが、訂正の必要があるため余計な手間となる。

 続いて、旅館では? 自分たちが寝ていた布団を片付けるのはどうなのだろうか? 旅館の布団は、忘れ物の確認等でいったん広げるため畳まなくてもいいという。

「修学旅行生がすべて押し入れに戻していた時は苦労しました」(従業員)

 敷きっぱなしも落ち着かないためざっくり2つ折りにするぐらいが◎。

 最後に、美容院でのありがた迷惑行為。美容師さんに良かれと思って頭の向きや方向を変えたり…。これって迷惑?

「カット時に髪を引っ張ると頭が傾き、パーマのロットを巻こうとすると軽く首を回す。やりやすいと思っての気遣いなのですが、長さや巻きの角度に影響する場合があるため、つねに真正面をキープしてほしい」(美容師)

 では、行為が店員さんなどの迷惑になるかは、どのように見極めればよいのか。

「よかれと思っての行為は本当に相手の立場に立っていますか? 自分が店側の人間だったら、こうしてもらえたらうれしいか困るのか。その点を見極める必要があります」と言うのは、マナーコンサルタントの西出ひろ子さんだ。

「マナーの大前提は“相手ファースト”。自分がこうしたい、こう思われたいではありません」(西出さん・以下同)

 とはいえ、客側からすれば居酒屋で皿を重ねる行為が正しい、間違っているというよりも“重ねないと同席者に配慮のない人と思われそう”“気の利く人に見られたい”といった邪な考えが頭をもたげるのも事実。

「本来、飲食店のお皿を重ねるのはNG。でもカジュアルなお店で、店員さんが重ねて運んでいるなら大丈夫です」

そこからは、マナーの考え方を軸にすればいい。

「テーブルのスペースが足りなくなってきたら、皿に食べ残しや調味料がついていないかをチェックして、高く積み重ねるのではなく、数枚をテーブルの端に置くといいでしょう。運ぶ人、洗う人の立場になって考えるのです」

専門家に身を委ねるのもマナーの1つだという。

「美容院で頭を傾けてしまうエピソードがありますが、美容院はヘアスタイルを整えるだけではなく、リラックスする場所でもあります。お客様は何もしなくていい。お金を払っているからではなく、専門家にお任せするというスタンスです」

ただし、こういった指摘が『ありがた迷惑撲滅キャンペーン』となってしまうことを懸念する。

「これが正しいと言われると、ルールのようになってしまうのは反対です。物事には幅があります。だからコミュニケーションが重要。これはやっていいの? 悩んだらまず聞いて確認する。そうすれば、互いに理解でき、ありがた迷惑な行為は減っていくと思います」

◆イラスト/二平瑞樹

※女性セブン2020年1月30日号