カーエレ各社の成長左右!?、車室内の音響高度化競う
さらにスピーカーの専門企業である伊ファイタルを子会社化し、音響事業を拡大する。これまで外部の協力企業とスピーカーを共同開発してきたが、今後は開発から生産、サービスまで一貫したマネジメント体制を構築し、欧州市場を中心にグローバル市場での提案を強化する。
仏フォルシアの一部門「フォルシアクラリオンエレクトロニクス(FCE)」は、音響技術と内装全般の空間づくりを急ぐ。内装部材を振動させて音を再生するエキサイターの開発に力を入れる。
従来型のスピーカーを使わず、表皮を振動または反響させ音を出すため、ドアパネルやダッシュボードなど内装材を振動させて音を再生する。さらにフォルシアのシート技術と組み合わせることで、音と振動を組み合わせた音響体感や振動によるアラートで運転手の安全性を高めることも可能だ。
木村敏也R&Dバイス・プレジデントは「フォルシアと組むことで付加価値を付けた音響空間を提供できる」とグループのシナジー創出につなげる構え。
パイオニアは音響技術を統合的に提案できる強みを生かし、自動車メーカーと車載音響機器を共同開発するOEM(相手先ブランド)生産事業に力を入れる。トヨタ自動車の高級車ブランド「レクサス」の新型セダン「ES」には車載音響技術「プレミアムサウンドシステム」が採用され、高音質ながらスピーカーといった音響機器の小型化を両立させた。
「通常は高音質の空間を作るためにはスピーカーの厚みが必要。音と効率性を実現した」(広報)として高度な音づくりに貢献し採用実績を増やしている。
自動運転が普及するほど車室の快適性が重視される。各社は長年培ってきたカーナビなどの従来の技術だけでなく、音響技術を伸ばすことで、総合的な車室空間づくりを提案し、新たな成長軌道を描く。
