慶應義塾大学内には、他大学からは決して窺い知れない“格差”がある。それは、大学入学に至るまで、どのような経路を辿ってきたかという格差だ。

比率的には、大学受験を経て入学した「外部生」が圧倒的に多いが、貴族的な小学校といわれる「幼稚舎」から、中学は男子校の「普通部」と共学の「中等部」、「SFC」がある。

高校は男子校である「慶應義塾高」、埼玉にある「志木高」、女子校である「慶應義塾女子」、共学である「SFC」、そして「NY高」と高校の内部生は5つに出自が分かれる。

女子高出身の仲良し三人組、沙羅、栞、早希子の通称「3S」。先週は医学部卒女が見せつけたハイクラス婚を紹介した。今週は、食事会で出会った弁護士の驚きの過去に迫る。




「かんぱーい!」

先日の麻美の結婚式で連絡先を交換したちょっと冴えない弁護士。なんと聞いて見ると、弁護士仲間が趣味で飲食店を経営しているらしい。

物珍しい体験に目がない3S。計画力・行動力・実現力をモットーにしている彼女たちは、早速オーナーとの食事会をセットしてもらった。

店はこじんまりとしたイタリアン。貸し切りはもちろんオーナーの特権だ。



鈴木タケシ、34歳。

慶應普通部出身。中学から大学まで、ラグビー一筋。慶應義塾體育會蹴球部と言えば、名だたる企業の社長を輩出している超がつく名門だ。OBのネットワークは慶應体育会の中でも最も強く、卒業後は外銀、商社、大手広告代理店やテレビ局など、持ち前のトーク力や体力を生かし、華やかな職に就くことが多い。

鈴木は、仲間とともに思いっきり現役を謳歌したが、引退後は猛勉強し、1年遅れで慶應の法科大学院に入学した。


成功の階段を駆け上り、億を稼ぐプレーヤーに


弁護士人生は順風満帆そのもの。

司法試験合格後、最初に勤めた会社は四大法律事務所だった。6年経ち、専門分野もできたところで、自由な生活と高収入を求め、独立。

独立し、個人の名で大成する弁護士は少ない。

しかし鈴木の場合、目をつけた専門分野が良かったのだろう。独立後、多数の需要があり、様々なクライアントを得ることが出来た。年収は数億円はくだらないという。

現在は六本木のタワーマンションに暮らしながら、週の半分くらいを仕事に充て、残りは仲間と旅行三昧という。

このレストランも、まさにその旅行仲間たちとやっているそうだ。


一見無敵に見える、鈴木が未だ独身な理由






「鈴木さん、なんで独身なんですかー?モテそうなのに、勿体無い!」

結婚はまだ考えていないからこそ出る栞の率直な言葉。嫌味はないが、相手にはグサグサと刺さる。

「こいつさ、実はバツイチなんだよ!」

聞くところによると、2年前に結婚。相手は3Sの2つ上の幼稚舎出身。共通の知人を介して知り合った。年齢的にも結婚適齢期だったため、育ちのしっかりした良妻賢母になりそうな彼女と結婚を決意した。

しかし蓋を開けてみると期待は大外れ。


「親の背を見て子は育つ」幼稚舎女に注意!


お手伝いさんが家にいることが当たり前だった彼女は、全く家事をしたことがなかった。「親の背を見て子は育つ」とはまさにこういうこと。鈴木の前妻は、家事が主婦の仕事という発想すら1ミリもなかったのだ。

専業主婦だった彼女は特にやることもなく、日中は専らママ仲間達とランチや買い物を楽しむ。

幼稚舎出身、港区在住の専業主婦は一般人と比べてお金の感覚が一桁も二桁も違う。”倹約”という言葉もおそらく知らないのだろう。

昼から高級フレンチを食べることは日常茶飯事。また、ブランド品を身につけることが小さい頃から当たり前だった彼女らは、コレクションの新作にも目がなかった。

生活費は月50万あっても足りないくらいだ。世間では、生活費40万円で足りないという話が批判を浴びることもあるようだが、その比ではなかった。

そんな生活が1年は続いたが、とうとうしびれを切らして、鈴木から別れを告げた。

ー慰謝料はどんなに払ってもいいが、もうこの女との生活は我慢できないー

そんなわけで鈴木は独身貴族に逆戻り。新たな出会いを求め、3Sとの食事会に参加したわけだ。


知られざる慶應女子高の教えとは?




「別れた奥さん・白川先輩って女子高時代ミスコン取ってた人だよね?」

「昔は高嶺の花だってもてはやされたけど、劣化したって周りの同級生から言われてるらしいよ。」




慶應幼稚舎女子の結婚ブーム第ー波は、27歳で急に襲ってくる。欲しいものはいつも自然と与えられてきた彼女たち。周りが次々と結婚していく中で、取り残されるのは許し難い屈辱だ。

特に慶應内部卒女子の結婚競争は世の27歳女子に比べ、一層過酷なものになっている。

慶應女子高出身女性の場合、結婚できる人間はクラスの半分と俗に言われてる。さらに、その内の半分は離婚してしまう。つまり、幸せを手に入れられるのは僅か1/4しかいないのだ。

これまで手塩にかけて育ててきた母親からのプレッシャーも凄まじい。

これらの焦りから結婚を急ぐ幼稚舎女子も少なくない。相手の職業・ルックス・温厚さ、世間ウケの良さそうな三要素が揃えば、もう即決だ。


「男は踏み台、使い捨て」


彼女たちにとって、結婚はブランド品の鞄選びと同じなのかもしれない。大事なのは、”他人にどう見られるか”なのだ。

「そう言えばさ、女子高時代、”男は踏み台、使い捨て”って言葉あったよね!」

3Sの憧れの的でもあった鈴木の前妻・白川はまさにその教えを体現した存在だった。結婚というプレッシャーに押しつぶされそうになりながら、手に入れたそれなりのステータスの人。

実家と同じ水準で生活していくために、鈴木という億プレーヤーを踏み台にし、豪華な結婚式も挙げ、都合の良いように使い倒した。

これも例外ではないが、大抵の場合、1年足らずで男側が耐えきれなくなり、離婚を申し込んでくる。けれども彼女たちにとって、捨てられた感覚は全くない。ついてこれない人間はこちらから願いさげなのだ。

「白川さんこれからどうするんだろうね。さすがに、バツイチの29歳は痛いよね。」

次週12月27日火曜更新
ついに最終回!遊ぶか・落ち着くか、3S、28歳手前の選択

【これまでの慶應内格差】
Vol.1:エリート街道を歩むメガバンカー、どんなに背伸びしても所詮外部生?!
Vol.2:婚活市場最強スペックの人気アナ、栞。幼稚舎出身の男を前に、人生初の挫折?!
Vol.3:幼稚舎出身のスーパーお嬢様を巡る、普通部男子とNY高男の冒険?
Vol.4:普通部の“普通すぎる男”を捨て、華やかなNY高男に挑む幼稚舎女子の恋の行方
Vol.5:慶應法政へ推薦入学の外資コンサル女に恋の予感。それを打ち砕く内部女子
Vol.6:慶應女子出身派手女、マイペース系SFCの地味女に、結婚戦争で敗北?
Vol.7:慶應志木の逆襲!もう田舎者とは呼ばせない!
Vol.8:幼稚舎男との結婚のために、外部女子は捨て身になれる。狙え、格差婚!
Vol.9:幼稚舎男とのできちゃった結婚は、計画的に。
Vol.10:慶應女子校出身、外部大学医学部卒の女医が最強すぎた...