チャンピオンズリーグ決勝進出に近付いているバイエルン・ミュンヘンとボルシア・ドルトムント。彼らの成功の理由は一つではない。

バイエルンは3億6800万ユーロ(約470億円)と、世界第4位の売上高を誇る。ドルトムントも1億8900万ユーロ(約240億円)だ。ドルトムントの売上高は、わずか3年前まで1億ユーロ(約130億円)にも満たなかった。

イタリア勢では、ミランが2億5700万ユーロ(約330億円)、ユヴェントスが1億9500万ユーロ(約250億円)、インテルが1億8600万ユーロ(約240億円)、ナポリが1億4800万ユーロ(約190億円)だ。

模範となるのは、異常な支出と落胆させる株価により、破産を避けるために「ヴェストファーレンシュタディオン」を売り、「モルガン・スタンレー」から融資を受けたドルトムントだ。

ターニングポイントとなったのは、若手重視路線への転換と賢い取引。MFマリオ・ゲッツェやDFマルセル・シュメルツァー、MFケヴィン・グロスクロイツといった選手たちを生み出し、MFマルコ・ロイスの獲得資金はMF香川真司の売却益からねん出した。「シグナル・イドゥナ・パーク」は平均8万人もの観客動員を誇るが、チケット代の違いから、その売上高は3100万ユーロ(約40億円)のみ。これは、観客動員が半分のユヴェントスと同じだ。

ドルトムントの本当の強さは、商業面にある。こちらで9700万ユーロ(約124億円)の売上高を記録しているのだ。開幕時にはドルトムントに6つ目の店舗を開き、グッズ売上が占める割合は61%。9700万ユーロのミランを除き、ユヴェントスが7300万ユーロ(約93億円)、インテルが5000万ユーロ(約64億円)、ナポリが3800万ユーロ(約49億円)というイタリア勢からすれば、うらやましい数字だろう。

ドルトムントは2011-12年に3400万ユーロ(約43億5000万円)の黒字を計上しており、株式の配当利回りは過去3年でプラス241%にも跳ね上がった。これは株式上場している欧州クラブの中でトップの数字だ。

一方、よりブランド力を誇るバイエルンは、商業部門の売上高が2億200万ユーロ(約260億円)。過去10年間で赤字だったのは、2003-04シーズンの300万ユーロ(約4億円)と一度だけだ。

これは、10年間で1億6300万ユーロ(約210億円)から3億6800万ユーロと、大幅な売上増にもかかわらず、クラブ首脳陣が浮かれていないからだろう。彼らは、人件費を1億6600万ユーロ(約210億円)と収入の45%にとどめている。