【中証視点】省エネ・環境保護産業の支援策、9月に発表か
権威筋によると、国家発展改革委員会・環境資源局が中心となって策定する省エネルギー・環境保護産業の第12次五カ年発展計画は、3回の意見公募を通じ修正を終えて近く国務院に提出され、早ければ9月に発表される見通しだ。省エネ・環境保護企業に対する税減免や特許経営権の付与、産業集約度の向上などが柱として盛り込まれる可能性がある。
◆減税が重点サポート内容か
同権威筋が明らかにしたところによれば、発展計画は、省エネ、環境保護、資源の総合利用――の3タイプに分けて、関連企業に対して政策サポートを行う内容となる。対象となる分野は高効率省エネ技術とその設備、高効率省エネ製品、省エネサービス産業、先進環境保護技術とその設備、環境保護製品、環境保護サービスの6つに分かれる。
これは省エネ・環境保護産業に対して中国政府が採る過去最大の政策サポートであり、産業、金融、税制などの多方面から産業発展に有利な政策を与える。その意味では、産業の発展を指導するための方向性を明らかにしたものといえる。
税制面では、省エネ・環境保護企業に課す企業所得税(法人税)に関し、「三免三減半(設立後3年は免除、その後3年は税率半分)」策を与える。さらに国が重点保護対象と定めるハイテク企業向けの税優遇基準と照らし合わせて、法定税率を15%の優遇税率とする。
2008年1月1日に公布された「中華人民共和国企業所得税法実施条例」の第27条では、公共汚水処理、公共ごみ処理、メタンガス総合開発利用、省エネ・汚染物排出削減技術への改良、海水淡水化などのプロジェクトで得た所得に関し、経営によって所得を得た年度から「三免三減半」制度を適用することを定めている。しかし、制度適用が終わると、1回の投資規模が大きく、その回収周期が長い省エネ・環境保護企業にとって、一般企業に課される25%の法人税率は負担が大きい。そのためハイテク企業の基準に照らし合わせて、15%の税率が適用されれば、税負担を大きく引き下げ、収益力を高めることができる。
法人税以外、土地使用税、不動産税も減免される可能性がある。特許経営権の付与、料金徴収に関する質権制度、産業向け基金の設立といった内容も発展計画に盛り込まれることが予想される。 世界的にみれば、工業企業の汚染処理は専門的な運営モデルが採用されるのが一般的な。つまり、生産によって発生した汚染物を企業が料金を支払って専門の処理会社に委託することになる。特許経営権を持った省エネ・環境保護企業による専業化運営は処理コストを下げられると同時に、環境保護産業の発展を刺激することができる。
中国の汚水、ごみ処理に分野における料金徴収制度はまだ健全な体制とはいえず、省エネ・環境保護企業は運転資金不足が問題となっている。料金徴収に関する質権制度や、各種の省エネ・環境保護基金の発展を奨励することは、これらの問題の解決に有効となる。 ◆環境保護のリーディング企業を育成
企業扶助の面では、年商50億〜100億元の大型環境保護企業を育成する条項が盛られる可能性がある。2009年時、世界最大の環境事業会社である仏ヴェオリア・エンバイロメントの売上高は320億ユーロ(約2800億元)、世界第2位のスエズグループの売上高は123億ユーロ(約1080億元)だった。中国の大型環境保護企業の年間売上高は現在20億〜30億元のレベルにとどまる。
国外の環境保護産業の発展状況と比べると、中国は企業の規模が小さく、産業集約度が高くないことなどが問題だ。産業を大きく強くするためにカギとなるのは企業を大きく強くして、産業集約度を徐々に高めることにある。この面に関し、発展計画によって指標的な方向が定められる可能性がある。
国務院はこのほど、第12次五カ年計画中の省エネ・汚染物排出削減に関する総合事業案を基本的に承認した。9月に開かれる第7回環境保護大会を前後に、発展計画や第12次五カ年計画中の環境保護計画、及び汚染物排出基準などが発表されると予想される。(編集担当:浅野和孝)
