エレベーターに閉じ込められた9歳女児、通報するも「遊ぶな」と叱られ2時間放置―中国
中国・浙江省杭州市でエレベーターに閉じ込められた9歳の女児が緊急通報ボタンを繰り返し押して助けを求めたものの、防災センターの担当者が「遊ぶんじゃない」と叱りつけ、対応しなかったことが分かった。中国メディアの大象新聞が1日に報じた。
報道によると、同市臨平区の建物のエレベーターに9歳の女児2人が閉じ込められた。女児らは計35回にわたって緊急通報ボタンを押して助けを求めようとしたが、通報を受けた同建物内の防災センターの当直職員はいたずらだと思い込み、状況を確認することなくインターホン越しに「遊ぶんじゃない」と叱りつけたという。
女児らは約2時間にわたってエレベーターに閉じ込められていた。その後、保護者が子どもの帰宅が遅いことを不審に思い、あちこち探し回った末にエレベーター内に閉じ込められていることが分かり、ようやく救助に至った。子どもの母親は「(女児)2人は自分たちにできることはすべたやった(のに対応してもらえなかった)」と涙ながらに語った。
管理会社はその後、当時の状況について「子どもたちが閉じ込められていた間、当直職員は計3回応答したが、通信状態が悪かった上、通話後に(センター内の)受話器が正しく戻されなかったため、その後の救助要請の信号がセンターに届かず、救助の遅れにつながった」と説明。当直職員を即座に解雇し、子どもたちの病院での検査費用を負担すると申し出た。
大象新聞の記事は、「『説明+担当者の解雇+費用負担』という定番の対応だが、まるで現場の末端職員1人を処分すれば、管理会社そのものの責任は問われずに済むかのようだ」と指摘。「もちろん当直職員は処分されてしかるべきだが、責任のすべてをこの職員に負わせるべきではない。受話器が外れたままの状態が防災センター内で長時間放置され、誰にも気付かれなかったという事実は、まさに管理会社の日常的な点検業務が形骸化していたことを示している」と論じた。
また、「防災センターは規定上、24時間体制で有資格者2人が常駐しなければならないが、今回の件では、単独勤務、不適切な応答、設備管理の不備、救助対応の放棄といった一連の問題行為が発生しており、そのどの段階においても監督がなされていなかった」と言及。「安い給与で雇われた当直職員を解雇したところで、管理職の職務怠慢を覆い隠すことはできない」と指弾した。
そして、「問題が起きれば現場の末端職員を解雇する。こうした対応は、今やさまざまな業界で行われているが、これは責任を下へ押し付け、上層部を免責するというゆがんだ論理だ」と批判。「本当に責任を問われるべきなのは、サービスや安全管理よりも料金徴収ばかりを重視し、責任をたらい回しにしてきた管理者たちである」と述べた。(翻訳・編集/北田)
