タイの有名財閥家出身の環境活動家シラヌード・スコットさんが24日(現地時間)、タイ・バンコクでAFPとのインタビュー後、ポーズを取っている。AFP=聯合ニュース

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タイの有名財閥家出身の環境活動家が、実の兄から幼少期に性的暴行を受けていたと公開暴露し、タイ社会で遅まきながら「#MeToo(ミートゥー)」運動が広がっている。

26日(現地時間)、AFP通信をはじめネーションやカーウ・ソット(Khaosod)などタイメディアによると、タイ財閥ビロムバクディ家4世にあたる環境活動家シラヌード・スコットさん(29)は、今月初めにソーシャルメディアの映像を通じ、実の兄であるスニット・スコットさんから過去に複数回にわたり性的虐待を受けていたと明らかにした。

シラヌードさんは、「家族全員が、私が録音した兄の告白テープを聞いているため、この事実を知っているが、誰も措置を取らなかった」と主張した。

続けて、「私を大切にせず、共感もしてくれない家族と一緒に暮らしたくない」と涙を流した。

シラヌードさんはその後のメディアインタビューで、自身が9〜13歳だった時期、兄が夏休みになるたびに、寄宿学校から家へ戻ると性的虐待行為を繰り返していたと語った。

◇「沈黙の代価として金銭補償」…家族相手に暴露

シラヌードさんは約3年前、初めて家族に被害事実を知らせたが、沈黙を維持する条件で金銭的補償を受けたと主張した。

しかし、今年になって母親が財産紛争問題で自身を提訴すると、最終的に公に真実を明らかにする決心をしたと説明した。

論争が拡大すると、ビロムバクディ家の中核企業であり、タイを代表するビールブランド「シンハービール」を生産するブンロート(Boon Rawd)は、兄スニットさんを社内のすべての職位から解任した。

ブンロートは声明を通じ、「シラヌード・スコットさんに起きたことについて深い遺憾を表する」とし、「当局の調査に協力している」と明らかにした。

スニットさんは辞任しながら、兄弟間に「荒っぽい遊び」があったことは認めたが、性的暴行疑惑は否定した。

2人の兄弟は、ビロムバクディ家創業者の外孫の娘である母親と、スコットランド人の父親との間に生まれた4世として知られている。

ビロムバクディ家は、シンハービールをはじめ、食品、ホテル、電力、不動産など幅広い分野で事業を運営している。米国経済メディアのフォーブスは、同一族の純資産規模を約17億5000万ドル(約2790億円)と推定した。

◇タイ社会に広がる性的暴行被害の告白

オンライン上では、2010年代に世界的に広がった#MeToo運動当時、比較的静かだったタイ社会で、シラヌードさんが議論の口火を切ったとの反応が続いている。

特に「#PsiScott」〔Psi(プサイ)はシラヌードさんの愛称〕ハッシュタグと共に、シラヌードさんへの共感と支持を送るメッセージが広がっている。

インフルエンサーのテイラー・スリラットさんは、19歳の時に50代の職場上司から性的暴行を受けたと明らかにし、ある有名ゴルフ場の後継者は、11歳当時に運転手から性的暴行を受けて妊娠し、その後妊娠中絶手術まで受けたと告白した。

スリラットさんはAFPとのインタビューで、「ソーシャルメディアが(性的暴行)被害者たちが、孤独ではないと感じられる空間を提供した」とし、「これまで『被害者非難文化』のため、多くの被害者が前に出られなかったが、今は雰囲気が変わり始めた」と語った。