「ダニ捕りシートは逆効果」は誤解!子どもやペットがいる家庭でこそ使うべき理由と効果を最大限に発揮する設置場所

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寝室やリビングなど、家の至る所に発生するダニ。駆除したいと思っても、子どもやペットがいる場合、殺虫剤を散布するのは少し不安では?

そんな時、安心して使えるのが粘着シートで捕獲する「ダニ捕りシート」です。

逆に呼び水にならないの?どこに置くのが正解?

ダニ捕りシートに関する素朴な疑問と効果的な設置場所を、さまざまな害虫駆除製品を手がけるアース製薬研究開発本部の有吉立さんに教えてもらいます。

そもそも「ダニ捕りシート」って何?

ダニ捕りシートとは、誘引剤でダニをおびき寄せて強力な粘着シートで捕獲するアイテムです。

捕獲したダニは、人の垢やフケ、食べこぼしなどの餌を食べられずに、数日から数週間かけて餓死すると考えられていますので、使用期限を迎えた後にシートごと捨てるだけで駆除できます。

メーカーによっても異なりますが、誘引剤に化学成分や殺虫成分を使わず、食品由来の成分を使用している製品が多いので、小さなお子さんやペットがいる家庭でも安心して設置できるというのが利点です。

「ダニ大量発生」の呼び水にはならない

しかし、“誘引剤でダニをおびき寄せる”という仕組みから、本来は部屋の隅にいたダニまで居住スペースに大量発生させてしまうのではないかと不安に感じる人もいるでしょう。

結論からいうと、ダニ捕りシートの誘引剤には遠く離れたダニをおびきよせるほどの強い効果はありません。

ダニ捕りシートは、あくまで“設置した付近にいるダニを捕獲するためのアイテム”なので、設置したことで、かえって特定の場所にダニを増やしてしまうということはないのです。

寝具や家具の「下」と「すき間」に設置するのが効果的

先述したように、ダニは垢やフケ、食べこぼしを餌にするので、ベッドやカーペット、ソファなどで増えやすいと考えられます。

また、ダニは暗い場所を好むので、枕の下やソファのすき間などにも多く潜んでいます。

そのため、ダニ捕りシートも見えるところに置くのではなく、枕の下やマットレスと敷布団の間、カーペットの下、ソファのすき間などに設置すると、ダニを捕獲しやすくなります。

設置する枚数は、シングルサイズのベッドで1〜2枚が目安。部屋の広さに応じて複数枚使用するのがお勧めです。

ちなみに、見落としがちなのがクッション。垢や食べこぼしがつきやすく、ダニが発生しやすいので、クッションカバーの内側にダニ捕りシートを入れるのも効果的です。最近は「枕・クッション用」といった小さめサイズのものも発売されているので、設置場所に合わせて活用してください。

設置しない方がいい場所

一方、ダニ捕りシートを置いても捕獲しづらい場所もあります。

それは、「日が当たる場所」と「高温多湿な場所」。

ダニは明るい場所に出てくることは少ないので、日当たりの良い場所に置くよりも暗い場所に設置した方がたくさん捕獲できます。

また、お風呂場の脱衣所のように、高温多湿になる場所では持続効果が短くなったり、粘着シートの効果が落ちたりしてしまいます。

ベッドに設置する場合なども、寝たときに体の真下にあたる位置にダニ捕りシートを置くと、体温や寝汗によって高温多湿になるので、効果が落ちやすいといえます。

ベッドでは、枕の脇や足元など、体が直接乗らないような端のほうに設置しましょう。

ちなみに、ベビーベッドやペット用のベッドなどにも設置できますが、お子さんやペットが触れたり舐めたりすることがないよう、カバーの内側に入れるなどの工夫ができると安心です。

使用期限が来たらゴミ箱にポイッ

メーカーが定める使用期限を迎えたら、徐々に誘引剤や粘着シートの効果が低下し、やがてダニを捕獲できなくなるので、忘れずに交換しましょう。使用期限は1〜3カ月に設定されていることが多いです。

使用期限前後で交換すれば、粘着シートの効果は継続しているので、ダニ捕りシートを持ち上げたときに捕獲したダニや死骸がこぼれ落ちることはありません。そのままゴミとして処分すれば大丈夫です。

直接手で持ちたくない方やそのままゴミ箱に捨てるのは気が引けるという方は、交換する際にビニール袋などに入れて、口を縛ってから捨てると安心かもしれません。

直射日光・高温多湿を避けて保管

ちなみに、使い切らなかったダニ捕りシートは直接日が当たらず、高温多湿にならない場所で保管してください。害はありませんが、お子さんやペットの手が届かないところだとより安心です。

封を開けてしまった場合は、開け口をテープで留め、チャックつきのポリ袋に入れて保管するのがお勧めです。なるべく空気に触れないようにすることで、効果を持続させることができます。

ダニ捕りシートは、使用方法や期限を守って使うことで、ダニの大量発生を食い止めることができます。数カ月に1回交換するだけでいいので、今日からでも始められる対策といえるでしょう。

有吉立(ありよし・りつ)
アース製薬株式会社 研究開発本部 赤穂研究部 業務推進室 学術推進課 生物飼育マイスター。

取材・文=有竹亮介