元セクシー女優のフリーライター・たかなし亜妖

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歓楽街では、ホストのためにキャバクラやクラブ、風俗などの夜職で働き、何もかもを捧げる女の子が星の数ほど存在します。でも、夜遊びに全力投球する生活が一生続くということはありえません。夜遊び生活の終わりはふとしたきっかけで突然訪れます。

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ホスト通いを卒業し、きれいさっぱり夜職をやめて昼の世界に羽ばたく人だけでなく、別の推し活に惹かれる女の子が昨今では多くなっているようです。

ホストを卒業した先に、アイドル現場へと辿り着く

歌舞伎町のホストにドハマリして5年、彼のために夜職を始めたマナツさん(仮名・27歳)は指名ホストの引退と共に夜遊びを卒業。歓楽街に近寄らなくなった数カ月は、強い虚無感に襲われたと語ります。今までずっと彼を想って働いていたため、仕事意欲が一切湧かなくなってしまいました。

そんな彼女を見かねて、友人は「気晴らしに」と地下アイドルの現場にマナツさんを誘います。これが、新たな“高額推し活”のきっかけでした(以下『』内、マナツさん談)。

『もともと俳優とかは好きで推し活してたことあるんですけど、どっぷりハマッたことはなくて。担当ホストロスみたいになってた時、友人が誘ってくれたメンズ地下アイドルのライブに行ったら楽しくて、そこから現場に通い始めました。ずっとホストクラブっていう華やかな場所に行ってたので、同じくらいのキラキラを味わえたから嬉しかったですね』

ホストクラブで数百万円を超える会計を繰り返していた彼女にとって、メンズ地下アイドルのチケット代3500円、チェキ1枚2000円はとても安く感じたそう(笑)最初は嗜む程度に通っていたものの、推しアイドルから顔を覚えられた頃から愛が加速。担当ホストに全力投資していた“あの頃”のマナツさんが復活したのです。

『チェキを買いまくり、生誕祭のクラウドファンディングにもお金を突っ込んで、ハイブラの差し入れもして。今もホストに通ってる頃に近い金額をアイドルに落としてます。最低でも1カ月100万円以上はかかるので、夜職がやめられません。担当ホストがやめたと同時に、夜も卒業する予定だったんですが……』

地下アイドルの金額相場を聞いていると、会場に行く回数を減らしチェキ購入や差し入れを控えたら、昼の仕事でも十分に通える金額感であることが分かりました。それでも彼女は夜職を続け、現在の推しメンの1番でいたいと語るのでした。

昼職で最も怖いのは自分自身が否定されること

推し活を100%エンジョイしているなら、どんなに高額を使っても“生きたお金”といえます。しかしマナツさんはお金を遣いながらモヤモヤする機会が増え、「今は何のためにライブ通いをしているかわからない」と悩みを抱えるのでした。

『推しのこと好きだけど、冷静に考えるとなんで1番でいたいのか自分でも理解不能なんですよね。承認欲求なのかな?とりあえず1番でいたいけど、感情がいつもグチャグチャ。もしかすると、お金を遣う自分が好きなのかもしれません』

彼女は高校卒業後に就職し、担当ホストに出会うまで一般企業に勤務していました。そのため、昼職に戻るのはさほど困難ではないでしょう。しかし、現状を打破するのが怖いのです。

夜職歴も7年と長くなり、年齢的にも焦りを感じるものの次のステージに進むことや、面接に通らない自分を想像するだけで気分が下がってしまうのでした。

『周りにも27歳なら“まだ就職先はある”と言われています。けど昼離れてから相当経つし、これといったスキルもないから低賃金な仕事しか見つからないと思う。面接に落ちまくったら自分が世の中から否定されてるみたいで、それこそ立ち直れません。

いざ働いて“失敗ばかりで、会社の人から呆れられたらどうしよう?”とか今の時点から色々考えちゃう。だったら文句を言いつつも現状維持の方がマシ。働きたくないんじゃなく、夜職と推し活現場以外の世界全部が怖いんですよ』

マナツさんはこの数年間でたくさんのお金を稼げること、そしてお金=存在価値という独特の学びを得たのでしょう。それが現在のモヤモヤ、そして踏み出す勇気のなさに繋がってしまったのかもしれません。

◆たかなし亜妖(たかなし・あや)
元セクシー女優のシナリオライター・フリーライター。2016年に女優デビュー後、2018年半ばに引退。ゲーム会社のシナリオ担当をしながらライターとしての修業を積み、のちに独立。現在は企画系ライターとしてあらゆるメディアで活躍中。