和歌山市が大学への「寄付」を呼びかけるインターネットサイト

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 少子化で私立大学の経営が苦しくなる中、地方を中心に40以上の自治体が、地元の私大の支援を目的に、ふるさと納税で寄付を募っている。

 大学を存続させ、学生に卒業後もその地域に住み続けてもらい、若い世代をつなぎとめたい考えだ。文部科学省も「私大が資金を確保する有効な手段」と官民連携を促している。

「若い世代の定住」大学が大きな役割

 「和歌山市内で地域活性化に取り組む教育機関を応援!!」。市は昨年11月から、楽天市場のふるさと納税のインターネットサイトで寄付を呼びかけ、市内にキャンパスがある4私大を紹介している。

 寄付者はどの大学を支援するかを選べる。返礼品はないが、市の担当者は「ふるさと納税は税制上の優遇が受けられる」と話す。

 総務省の人口推計によると、和歌山県内の20〜40歳代の人口は2024年、約25万4000人で、14年から約5万9000人減少。一方で、4私大の卒業生の県内就職率は24年度、84・6%と高かった。若い世代の定住に大学が大きな役割を果たしている。

 だが、うち3私大は昨年5月1日時点で定員割れしており、充足率が5割台の大学もあった。4私大の一つで、充足率が約8割の宝塚医療大の和歌山保健医療学部では、寄付金を学生の支援や教育環境の充実に充てる考えだ。

都内でも広がり 

 東京都内でも、ふるさと納税を活用して私大を支援する制度が広がっている。

 世田谷区は昨年度、ふるさと納税を使って区内の私大に補助金を交付する「区内大学応援プロジェクト」を始めた。初年度は国士舘大や駒沢大など7大学が対象で、地域住民向けのスポーツ教室などの地域貢献事業に充ててもらう。昨年10〜12月に寄付を募り、66万円が集まったという。

 区の担当者は「社会貢献活動を通じて大学の価値が高まれば、学生が集まり地域も活性化する」と期待を寄せる。

文科省も導入促す

 品川区も昨年5月、応援したい区内の私大を指定して寄付できる制度を設けた。集まった寄付は教育・研究活動に活用してもらう。

 文科省によると、24年6月現在、40以上の自治体がふるさと納税で学校支援を目的とした寄付を募っており、対象は、大学や高等専門学校などを運営する133の学校法人に上る。文科省はホームページで「若年人口が減少する中、学校法人が様々な資金源を確保することは重要」と導入を促している。

大学独自の返礼品も

 大学がオリジナルの返礼品を用意し、学校をPRするケースも出てきている。

 愛知県春日井市にある中部大は2022年から、学内の研究で開発された日本酒を同市の返礼品に登録。担当者は「大学の力や可能性を伝えるきっかけになれば」と話す。

 ふるさと納税サイト「さとふる」では1月現在、中部大を含め10大学の27品が返礼品となっていた。龍谷大農学部が地元の飲食店とコラボしたレトルトカレー(大津市)、京都文教大の女子硬式野球部のTシャツ(京都府宇治市)などがあった。