停電騒動の「ニュー新橋ビル」レトロブームの陰で進む老朽化
12日、東京都港区の「ニュー新橋ビル」で火災がありビル全体が停電するという事故があった。報道によると同日18時5分ごろ地下の機械室の配線が焼けた影響で火事になったものと見られている。
事故直後は警察官がビルの入場を制限するなど混乱もあったが、現在までにけが人などは確認されておらず、日が明けた13日、無事再開している。
同ビルはJR新橋駅前に建つ地上11階、地下4階建てのビルで、ビル内には飲食店や居酒屋、マッサージ店、金券ショップなどのテナントが多数入居している。1971年に開業した比較的古いビルで、オフィス街にあることも影響し、基本的にはマッサージや居酒屋など「おじさん向け」の店舗が多く一部では近年の昭和ブーム、レトロブームなどの影響もあり「レトロビル」と若者にも高い知名度を誇っている。
そのため、停電により電気の消えたニュー新橋ビルのたたずまいが「かっこいい」「ディストピア感がある」と話題になった。
だが、今回の火事のこともあり、ネットでは「ニュー新橋ビルはもう限界なのではないか」といった声も出ている。前述の通りニュー新橋ビルは築50年を超えるビルであり水漏れなどの老朽化が進んでいる。2010年ごろから数回に渡り再開発の計画が出るも現在まで実現には至っていない。
特に耐震性に関しては、ビルそのものが古いことが影響し「震度6~7で倒壊する可能性が高い」ともされている。今回の火事に関して、原因は不明であるものの老朽化が無関係とは言い切れないだろう。
ネットでは「文化遺産として残して欲しい」「補修でなんとかならないのか」「現代には珍しい味のあるビル」といった立て直しを惜しむ声もあるが、レトロブームがけん引する一時の感情では対処しきれない問題は今後も出てくると思われる。
