スカーフはベーシックな装いを仕上げる「最後の決め手」。そう話すのは、パリ在住歴30年以上でファッション撮影のスタイリングや取材を手がける鈴木ひろこさん(60代)。首に巻くのはもちろん、頭にまとうことでおしゃれを楽しんでいるのだとか。ここでは鈴木さんが長年愛用するスカーフとともに、髪悩みもカバーできる大人世代ならではの巻き方もご紹介します。

※ この記事は『パリが教えてくれた私らしいおしゃれ』(宝島社刊)より一部抜粋、再構成の上作成しております

【写真】鈴木ひろこさん愛用のスカーフたち

ベーシックな着こなしに、ひとさじのスパイスを

スカーフは私にとってアクセサリーのようなアイテムです。コーディネートの仕上げに加える、最後の決め手というのでしょうか。無地の洋服が多いので、そこにスカーフの柄が入ると、自然とスパイス的な役割を果たしてくれるのです。

東京でスタイリストをやっていた頃、海外ロケに行くときは、自分の荷物はできるだけコンパクトにまとめることが必要不可欠でした。そこで役に立ったのがスカーフ。

風呂敷代わりに洋服を包んで、衣装や小物であふれかえっているスーツケースの片隅に押し込み、現地に着いたらそのスカーフを首や頭に巻いて、ささやかなおしゃれを楽しんでいたという記憶があります。

<着用アイテム>
スカーフ:イヴ・サンローラン(ヴィンテージ品)
ジャケット、パンツ:いずれもセザンヌ

ネイビー×白のドット柄のスカーフは30年以上愛用

ラルフローレンのネイビー×白のドット柄のものは、その当時から使っているもの。もしかしたらそれより前の、アシスタント時代からかもしれません。愛情をもって大切なものを使い続ける、まさに「セルフヴィンテージ」の筆頭アイテム!

パリで暮らすようになってから、スカーフを探すときは、エルメスのブティックに足を運ぶことが増えました。エルメスならではのシルクのハリ感に魅了されたんです。

洗ってやわらかくなじませる方もいらっしゃいますが、私はあのハリのある質感がたまらなく好きです。

年齢を重ねた今、頭にまといたいアイテム

若いころは帽子が大好きでした。帽子がないと着こなしを完結させられないくらい、とにかく毎日、帽子をかぶっていました。じつは最初に移住を決めてパリに来たときも、アニエスべーのマタドールハットをかぶって空港に降り立ったんですよ。

そんな帽子ブームが落ち着いて、しばらくは頭になにもまとわない時期が続いたのですが、パリは水が硬質で、空気が乾燥しているので、年齢とともに髪の毛のお手入れが本当に大変になってきました。

そんな事情もあって、気になる髪をカバーするためにも、私はよく頭にスカーフを巻いたり、カチューシャやリボンを愛用しています。今でも帽子はかぶりますが、レストランでは脱がなければならない。その点、ヘアアクセサリーなら室内でもつけていられて便利じゃないですか。

パリでなくても、大人になると髪にコシやツヤがなくなったり、白髪や薄毛の悩みも出てきますよね。スカーフやカチューシャは、そういう大人の髪悩みにもとても役立ちます。苦手意識がある方も多いと思いますが、すごく便利なのでとり入れないのは損!

●鏡を見ず、ササッと巻くのがちょうどよい

よく「どうやってスカーフを巻けばいいですか?」と聞かれるのですが、私のやり方は本当に適当です。きちんとできなくても気にしません。鏡も見ずにささっと巻いたほうがちょうどよいくらい。ただし二度と同じ巻き方はできませんけれど。

もちろん全身バランスの調整も必要ですが、ピアスやイヤーカフ以上に、顔まわりにポイントをもたせる効果があるので、うまく味方につければ、こんなに優れたアクセサリーはないと思います。

柄物が難しかったら、まずは無地でもいい。あまり細かいところは気にせず、とりあえず一度、気軽にトライしてみてはいかがですか?