この食材の名前は? 天然物は貴重です

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旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。

さて、今回のテーマとなる食材は?

文/おと週Web編集部、画像/写真AC

■ぬるっと

正解:なめこ

難易度:★★★☆☆

味噌汁と相性抜群

なめこは、日本原産のきのこで、モエギタケ科スギタケ属に分類されます。その名の通り、表面がぬるっとしたゼラチン質の粘液に覆われているのが最大の特徴で、「滑子(なめこ)」という名前もこのぬめりからきています。

地方によっては「ナメタケ」「ヌメリタケ」「ナメラッコ」などと呼ばれることもあります。

古くからブナやナラなどの広葉樹の倒木や切り株に群生する姿が見られ、山間部では秋のきのこ狩りの定番として親しまれてきました。

天然のなめこの旬は主に9月から11月にかけて。とくに10月から11月中旬がもっとも美味しい時期とされています。ただし、天然物は市場にほとんど出回らず、直売所などで見かける程度です。

現在流通しているなめこのほとんどは菌床栽培によるもので、室内で温度や湿度を管理しながら年間を通して安定して生産されています。

菌床栽培は昭和60年代に確立され、いまではスーパーなどで手軽に購入できるようになりました。

原木栽培ものは、天然物に近い風味と食感が楽しめますが、生産量は少なく、高値で取引されています。

食味の特徴は、なんといっても独特のぬめりとツルツルした喉ごし。このぬめりは水溶性食物繊維の一種で、胃粘膜の保護や消化促進にも役立つとされています。加熱するとぬめりが増します。

なめこ料理といえば、味噌汁が定番中の定番。なめこ汁は日本の家庭料理の代表格で、ぬめりと旨味がだしに溶け込み、ほっとする味わいになります。

鍋物にもよく使われ、ほかの具材と一緒に煮ることで、なめこのぬめりが全体をまろやかにまとめてくれます。

また、大根おろしと合わせた「なめこおろし」や、山芋と混ぜた和え物など、さっぱりとした料理との相性も抜群です。

最近では、カサの大きな「ジャンボなめこ」や「オッキーなめこ」などの品種も登場しており、これらは天ぷらや焼き物にも適しています。

ジャンボなめこ

美味しいなめこの見分け方

全体の色が明るく、きれいな栗色をしているものが新鮮です。黒っぽく変色していたり、ぬめりが水っぽくなっているものは鮮度が落ちている可能性があります。

ぬめりにツヤがあるかどうかも重要です。なめこの魅力はそのぬめりにありますが、鮮度が高いものはゼリー状の粘液がしっかりしていて、光沢があります。ぬめりが濁っているものは避けましょう。

真空パック入りの場合は、袋の中でなめこの形がくっきり見えるものが良品です。袋が膨らんでいる場合は、ガスが発生して真空状態が崩れている可能性があるため、避けたほうが安心です。

冷蔵庫で保存するのが基本ですが、日持ちはあまりしないため、購入後1〜2日以内に使い切るのが理想です。湯通ししてから冷凍保存することも可能ですが、食感が少し落ちるため、できれば生のまま調理するのがおすすめです。

【今月の旬食材は?】いま1年で最も旨い食材

なめこの注目栄養素

なめこのぬめりの主成分は水溶性食物繊維です。とくに注目されるのがペクチンとβ-グルカン。

ペクチンは糖質や脂質の吸収を緩やかにする働きがあり、食後の血糖値の急上昇を抑える効果が期待されています。また、腸内の善玉菌のエサとなることで、腸内環境の改善にも役立ちます。

一方、β-グルカンは免疫細胞を活性化させる働きがあるとされ、体の防御力を高める成分として注目されています。さらに、腸内で水分を吸収して膨らむことで、便通を促す作用もあります。

ぬめりにはこのほかにも、グルタミン酸やアスパラギン酸などのアミノ酸が含まれており、これらは旨味成分として料理の味を引き立てるだけでなく、代謝のサポートや疲労回復にも役立ちます。

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