―ソフトバンクG主導の「スターゲート」、全貌が見えてきた5000億ドルの行く先―

 週末26日の東京株式市場は売り優勢の地合いとなり日経平均株価は4日ぶりに反落した。この日は権利付き最終売買日にあたり、来週明けから実質10月商いとなる。9月相場を振り返ると超強気相場の典型で、日経平均は目を見張る勢いで水準を切り上げた。しかし、これまで9月は1年を通じても難局が多い月として知られていた。実際、海外投資家が過去10年間現物ベースで日本株を買い越したことがない。特に直近では2年連続で、9月は月間2兆円以上の売り越しとなっていた。投資家サイドが警戒するのは当然であり、戦略的にショートポジションを組んだ個人投資家も多かったもようだが、それを丸呑みする形で株価は一気に上げ足を強める格好となった。

●AI関連株への投資資金攻勢が加速へ

 今年も海外投資家は現物では例年と同じく売り越しに傾いているのだが、全体相場への影響は軽微で、むしろ先物主導で上値を追う展開が加速した。日米で AI関連株人気が盛り上がり、 半導体及びデータセンター関連といったその周辺株も怒涛の上昇波を形成、全体指数の牽引役を担っている。 生成AI市場の急成長に対応した世界的なデータセンターの建設ラッシュを背景に、株式市場では同関連株への投資マネーの攻勢が加速しており、この動きは波状的でなかなかフェードアウトする気配がない。

 生成AIは企業サイドにとって収益化へのモデルがやや遅滞しているとはいえ、その進化スピードは凄まじく、もはや人類はシンギュラリティ(=AIが人間の知能を凌駕する技術的特異点)の領域に足を踏み込んでいる公算が大きい。だからこそ米ビッグテックは先を競う形でAIビジネスの確立に向けた活発な投資を行っている。そしてAIデータセンターはその象徴的なターゲットとなっている。従来型データセンターとの違いは、サーバーに内蔵される半導体がCPUベースではなく、AI半導体のGPUを主軸に導入されているということで、データを高速転送するための光ファイバーなどインフラ部品や、大容量のストレージ、膨大な電力使用で生じた熱を和らげる冷却技術などにも注目が集まっている。AIデータセンターは現状では米国が圧倒的にリードしている状況だが、日本も遅ればせながら政府支援によって欧米にキャッチアップを図っていく方向にある。