イーロン・マスク氏が率いる航空宇宙メーカー・SpaceXのインターネット網である「Starlink」が、2025年7月24日頃に接続できなくなったと世界中で報告されました。世界規模の通信障害はStarlinkにとってほとんど初めてのケースです。

Starlink’s satellite internet is back online after a massive outage | The Verge

https://www.theverge.com/news/713359/starlink-down-outage-global-network-offline



Starlinkのインターネット障害が最初に確認されたのは日本時間の7月25日4時頃で、インターネットを利用しようとしたユーザーに「正常なアップストリームがありません」というエラーメッセージが表示されました。約1時間後にStarlinkはXで「Starlinkは現在ネットワーク障害が発生しており、解決策を積極的に検討しています。ご不便をおかけしますが、問題が解決次第、最新情報をお知らせいたします」と投稿しました。



マスク氏もXで「サービスはまもなく回復します。停電して申し訳ございません。SpaceXは、再発防止のため根本原因を是正します」と述べています。



インターネットのレポート業務を行うNetBlocksによると、Starlinkのインターネットは完全に停止したわけではなく、90%前後で安定していたところが急に約16%まで低下していたとのこと。



Starlinkが障害の発生をアナウンスしてから約2時間後、Starlinkのエンジニアリング担当副社長であるマイケル・ニコルズ氏は、「Starlinkはネットワーク障害からほぼ回復しました。この障害は、コアネットワークを運用する主要な社内ソフトウェアサービスの障害が原因でした。一時的なサービス中断をお詫び申し上げます。当社は、信頼性の高いネットワークの提供に尽力しており、この問題の根本原因を徹底的に究明し、再発防止に努めてまいります」と投稿し、復旧を知らせています。



Starlinkは人工衛星を用いてインターネットアクセスを提供するサービスのため、専用の受信アンテナを用いれば都会でも田舎でも同レベルの通信が可能となっています。そのため、政府によるインターネットの検閲でたびたび遮断されるイランに設置したり、2022年2月24日にロシアがウクライナに侵攻してから数日の間にウクライナでStarlinkを展開したことで「戦いを大きく変えた」と評価されていたりと、特定の地域やコミュニティでは重要な役割を担っています。

ウクライナのオンラインメディアであるThe Kyiv Independentによると、Starlinkの障害によりウクライナ軍前線全域でインターネットがダウンしたとのこと。その後復旧されましたが、約150分間インターネットがダウンしたというのは、ウクライナ侵攻が始まってから最長の障害であるそうです。

記事作成時点では、ニコルズ氏が「コアネットワークを運用する主要な社内ソフトウェアサービスの障害」とアナウンスしたのみで、障害の原因について詳細は明らかにされていません。