今週の日経225先物は、トランプ氏の米大統領選勝利を受け、同氏が公約に掲げた減税や規制緩和、関税強化などを睨みながらの展開となろう。8日の米国市場ではトランプ次期政権の経済対策への期待から買いが継続し、NYダウ、 S&P500株価指数、ナスダックの主要な株価指数が最高値を更新。11月のミシガン大消費者信頼感指数は市場予想を上回り、7カ月ぶりの高水準だった。前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では予想通り0.25%の利下げを決定し、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が会見で、今後の利下げについて含みを持たせたことも投資家心理を明るくさせていた。

 ただし、半導体SOX指数は下落した。S&P500指数、ナスダック指数は上昇したが、テスラ の影響が大きい。同社は8日に8%を超す上昇となり、時価総額が1兆ドルに乗せていた。イーロン・マスクCEO(最高経営責任者)がトランプ氏勝利の立役者として優遇されるとの思惑が高まっていた。一方で、エヌビディア 、アドバンスト・マイクロデバイセズ 、マイクロン・テクノロジー など半導体株の一角は売られた。

 トランプ氏は中国製品に最大60%の関税を課すと示唆しており、中国は報復措置を講じる可能性がある。トランプ・ラリーの一方で、同氏の政策についてマイナス面の影響も市場は徐々に織り込むことになりそうだ。

 先週の日経225先物は6日の1040円高で10月31日の戻り高値3万9720円を一気に突破し、7日には一時4万0170円(ナイトセッションを含む)まで買われ、大台の4万円を回復する場面もみられた。これにより、ボリンジャーバンドの+2σ(4万0010円)水準まで上昇したことで過熱感が警戒される一方、10月15日の戻り高値4万0300円が射程に入った。しかし、トランプ次期政権による関税強化を警戒し、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の一角が売られており、8日の取引終了後のナイトセッションでは一時3万8960円と節目の3万9000円を割り込む場面もみられた。

 また、国内では11日に特別国会が招集され、石破茂首相が衆院本会議での首相指名選挙で第103代首相に選出される見通しである。首相指名選挙は与党の過半数割れで石破氏と立憲民主党の野田佳彦代表による決選投票となる可能性が高い。波乱はないとみられるものの、週初は様子見ムードが高まりやすい。

 日経225先物はナイトセッションでの調整で25日移動平均線(3万8980円)水準まで下げており、同線が支持線として機能するかが注目される。同線を明確に割り込んでくると、前週の上昇分を埋めてくる展開が警戒されやすく、ショートを誘う流れになりそうだ。また、支持線として機能したとしても、11月のSQ値が3万9901.35円であり、日経平均株価がこれを捉えることができないと、節目の4万円に接近する局面では戻り待ち狙いのショートが入りやすいだろう。

 そのため、オプション権利行使価格の3万8000円から4万円と広めのレンジを想定しておきたい。25日線を下回る局面では、200日線が位置する3万7770円処が意識されてくる可能性はある。一方で、SQ値をクリアしてくると10月高値の4万0300円が改めてターゲットになりそうだ。

 また、トランプ政権による中国への関税強化が警戒されるなか、いったんは中国の景気対策を手掛かりに日本から中国へシフトした資金が、再び日本に環流してくる可能性もあるだろう。そのため、下値の堅さは意識されやすく、25日線を下回ったとしても、ボリンジャーバンドの-1σが位置する3万8460円辺りでの押し目狙いに向かわせそうである。